第19次（2000）青海湖〜敦煌
シルクロード・アンコールサイクリング（青海湖・敦煌）

　 団員は会社員、公務員、主婦、自営業者、元競輪選手など多種多様の５０人が参加。意気込み満タン、鼻息荒く！関空に集結、軽く出発式をこなした後、中国大陸に乗り込んだ・・・

青海省は、標高が高く青海湖周辺は、約３０００メートルなので、何をするにも息苦しく、行動が緩慢になった。しかし、空気は澄み渡り、目に鮮やかな青色の湖面が訪中団を歓迎してくれ湖畔の宿での朝、水平線から本当に朝日が昇ることを体験した。

さて、肝心の自転車走行だが、追い風を背に快適なランから、酸欠に喘ぎながらの上り坂、そして、峠を一気に下る豪快なダウンヒルまで在りました。

まず、初日、車の交通量も少なく平均22,23キロで走行、しかも追い風、高地なのに不思議と息切れは感じず、「かるい、かるい」と思っていると、来ました！「坂」ああ「坂」視線の遥か彼方までずーと続く「上り坂」、後方を振り向くと湖面からの反射光が眩しい中、喘ぎながら登る団員一同。きつくは無いがダラダラと続きます、聞こえてくるのは時折通りかかる車のエンジン音と、自分の息遣いだけ
静かです！口も利けません、冗談なんか・・・
しかし、地球は丸いのです。上りが在ると下りが在る、うれしぃー
「下山慢行」の看板の後、来ました、自転車走行のハイライト「ダウンヒル」気持ちＥ−
一気に下界まで駆け下りました、でも、よく考えると道路の横に有るはずのガードレールが無かったような・・・こわー

心地良い疲れの中、宿に到着、いつもの石子路宴会が始まります
まずは今日の健闘を祝して乾杯！明日の無事を祈って乾杯！久しぶりの再開に乾杯！初めましてで乾杯！とりあえず乾杯！
中国に乾杯！自転車に乾杯！石子路に乾杯！・・・いつまで続くのやら

 今日は移動日、日程上の関係で移動日があります、が、これが長い・・・
はじめは、疲れた体を休ませるため大人しくしてますが、時間に飽いてくると、バスでも宴会が始まります。しかし、今回の移動は、目の前に広がる壮大な大自然、天然雪を抱く山々、高原を移動するヤクの群れ、飽きることは有りませんでした、酸素ボンベのお世話になった方や、高山病でダウンしてた方以外は？

お待たせしました！！いよいよ今回のハイライト「シルクロード」です。

 今回は酒泉から敦煌まで約３００キロの道のり
とにかく、暑い、風がきつい、景色が変わらない！
バス移動の翌日、日差しが全然違うことを感じながら体操がスタートしました。始めは快調にペダルを漕いでいた団員も、段々口数が少なくなり、ペースに着いて行けず遅れる人も出だした頃忽然と姿を現した、城壁跡、これが万里の長城の西端！なんとまーすごい
砂漠の真ん中で食事の時などは、日陰を求めて右左、３６０度見渡す限り、砂・砂・砂！
その真ん中？に一本の道、良くぞ作ってくれました、無かったら走れない。
走っていると、本当に自転車は動いてるの？と、思うほど景色が変化しないのです。
影が前に延びる頃、やっと緑が目に入るようになります、そうすると町の入り口
新鮮に感じる町並み、ほっとする木々の作る影、宿に到着！
今日は、お風呂は有るの？お湯は出るの？トイレは水洗・ボットン？
考える間もなく、砂を流し落として、さあ乾杯！

夜の街は何処も楽しい！屋台が出ていて人も一杯、解らない中国語に得意のボディーランゲージ
タチマチ、テーブルの上には、ビール（さっきお腹一杯飲んだはず）、イカ焼き（手伝った人はひげを焦がしました）
怪しいヨーグルト、そしてシシカバブー（唐辛子がかかっていて美味しい）
そこに通り掛る、女性陣（妙齢の方々）手に買い物のビニール袋、本当に皆さん元気です

最終日、流石シルクロード！常に向かい風が吹いてます、時速１５〜１７キロぐらいしか出ません
遅れる人も増えます、乾燥してるためか汗も流れ落ちません、出ると途端に乾きます。
昼食、なんと幕の内弁当！砂漠の真ん中で幕の内ですよ！
旅行社の社長の計らいで、おまけにざる蕎麦まで、地獄に仏・生き返りました。
それから、団の走行ペースを作っていた先頭を１キロごと交代するようになりました、次世代の石子路を背負ってくれそうな若者と元若者が２人一組、声を掛け合いゴールへ向かいました。
途中本当のオアシスを体験しました、忽然と緑が現れ、井戸から引かれた冷たい水が団員を勇気づけました。
太鼓の音に歓迎されながら感動のゴール、参加者の健闘をたたえた後、団長を胴上げ、着地地点は噴水の中ついでにもう一人、これも石子路、なぜか乙姫様がお出迎え？？？

あとは中国を楽しみましょう
敦煌の莫高窟・月牙泉、西安の兵馬傭、上海では雑技団と満喫出来ました。

 今回の訪中では、山あり砂漠ありと自転車も楽しく、観光、交流といろいろ出来ました。

遠くシルクロードの城壁跡に眠る友人を想いながら・・・

（井田　和秀　15,16,19次訪中）