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■はじめに
今回の話はもっとも自作が簡単と思われるセレクターとかA-B ボックスとか呼ばれる
スイッチボックスとその使い方についてちょっと書きます。
最近ではループボックス、ループセレクター、ラインセレクターとも呼ばれているみたいですね。
■スイッチボックス
今回は簡単なのでいきなり回路図から、特に注意することは無いと思いますがスイッチはフットスイッチなどでよく使うDPDTタイプの使用します。 | |||||||||||||||
で例えば、こんなデザインで仕上げます。 | |||||||||||||||
普通はこんな使い方をします。 エフェクタを接続しない場合はジャックの部分の細工が生きてノーマル音をスルーします。
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■2入力1出力セレクタ |
パッシブなのでこのように逆に接続しても全然問題有りません。 2本の楽器入力を選択することが出来ます。 D、E、F側に接続しても同じような効果を得る事が出来ます。
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■1入力2出力セレクタ |
またこのように2本のアンプを選択するのに利用することもできます。
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上記のように1入力2出力をスイッチで選択するような場合、一方を選択した時、選択された方は問題ないのですが、選択されていない方は、片端が開放されたシールド線のみが接続された状態になり、空中の電波を拾い雑音を発生する場合があります。 そのような場合、左図のように選択されていない方も開放にならないように、大きめの抵抗(たぶん1M位)でグランドに落としておきます。 |
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■ステレオ2入力セレクタ |
同じ回路が2個入っていることからステレオのエフェクトの出力をセレクトすることもできます。
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■ギター、アンプセット交換 |
たぶんこんな使い方をする人は滅多にいないと思いますが... ギターとアンプをセットアップにより同時に切り替えるような場合に使用できます。
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■ミュートポジション |
チューニング等の目的で無音の状態を作りたい場合、1Mohm〜10kohm位の抵抗でチップとグランド間を接続しただけのミュートプラグを作って左のように接続すると実現できます。
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■マスター&エフェクトセレクト |
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複数のスイッチボックスを接続した場合の音質劣化を気にする人も多いと思います。 そこで、
ちなみに右側のスイッチボックスのつなぎ方を応用すれば、左側にスイッチボックスをいくつつないでも、即座にノーマル音を得ることができるのは自明だと思います。
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■4入力1出力セレクタ |
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そこでスイッチボックスを2個使用した、ちょっと意表をついたした使い方を示してみました。 楽器4個のうちひとつの信号を選び出す方法です。
上のアンプを選択するつなぎ方を逆に繋ぐと4個のアンプを選択することも可能ですが、ちょっとそういう贅沢な使い方は想像できないので(^◇^;)省略しました。 このつなぎ方を応用すれば、2のn乗の入力から選択出来ますが、選択回路をn個通るため音質劣化とのトレードオフだと思います。 |
■パラボックススイッチ |
上の回路にDPDTスイッチを2個追加して(こちらは小さなトグルスイッチとかスライドスイッチが望ましい。)このような回路にすると、入出力が3端子のパラボックスとして動作させることもできます。 あいたジャックを有効に使えて便利だと思います。 ただ通常エフェクトの出力がつながれるD,E,F側までこの機能を付けてしまうと、間違ってエフェクトの出力をショートするおそれがあるのでパラボックススイッチを使用するときには注意が必要です。 |
■雑音対策
この手の真ん中に入るエフェクタの悲しさとして、「単体で使っていた時は問題なかった」「このスイッチボックスを使ったらスイッチ切り替え時にノイズが出る」なんて責任をなすりつけられるおそれが多分にあります。
この回路は単なるスイッチなのでSWTCH TIPS(スイッチの使い方)で当てはまるシチュエーションはすべて当てはまります。
ということはエフェクタから直流が漏れていれば、雑音が発生します。
こういう場合はまず、エフェクタを何も接続しない状態でスイッチをバチバチやって雑音がでるか確認して、でなかった場合はエフェクタを順番に増やしていってどのエフェクタを接続したとき雑音が発生するか?
とかスイッチボックスにエフェクタを全て実装した状態から順々にはずしていって、雑音を発生させているエフェクタを特定することから始めるます。
選択する両方に電子スイッチ式のエフェクタを接続している場合は、入力側のパラボックススイッチをONにして入力側の切り替えに伴う雑音を押さえて変化を見るのも手だと思います。
この場合は本来はエフェクタを修理するのが本筋であると思われますが、どうしてもスイッチボックス側で対策する必要がある場合は各ジャック-グランド間を抵抗で落として直流電位の変化がなるべく出ないようにします。
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■最後に
簡単な割には色々なことが出来るスイッチボックスはエフェクタを沢山持っている場合、1つくらいあっても良いのではないでしょうか?
使い方によっては良くもなるし、悪くもなる。道具を使う人間の感性が素直にでてくる。エフェクタを使うときの心がけをもっとも素直に表しているような気がしてならないのですが....(^^;)
また4回路2接点のフットスイッチが手に入る場合はLoop Programmerで示している”入れ替え”も出来るようになります。
さらに上の外部制御(超絶技法か(^^;)?)の手法により、全てのフットスイッチで同じ踏み心地を得ることが出来るようになります。
こんな調子で発想を盛り込んでどんどん自分だけのオリジナルなスイッチボックスを作ってみたらどうでしょうか?
(なんか昔のピートコーニッシュのエフェクトシステムみたいな感じになっちゃうかも知れませんけど....)
この回路は全く試験していません。ご利用なさる場合は各位の責任で実施お願いします。
またこの回路をご利用になって、発生したいかなる不利益も私は一切責任を負いませんのでご了承願います。
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Last Up Date '01/07/28 マスター&エフェクトセレクト追加
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