ニュース速報 No.18(2000.9.24号)


《ダウン・ヒア・・》タイトリングの真相
1st cover2nd cover
 A. 1st cover     B. 2nd cover

 お馴染みA&Mの第2作目、《ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド/A&M SP 3006 》で あるが、上記のとおりあえてファースト、セカンド・カヴァーと明記した。 見てのとおり色濃度は別としてカッティングというのかトリミングの違いが判ると思う。 単に製作会社の気まま、というか例のアメリカ人のおおらかさでこのような違いであると今まで 気にしなかったことであった。 では何故左サイドがファーストであるのかというと、ジャケットの【背】に解答があった。 その【背】の上部に書かれた文字を記すと次のようになる。   1st cover..... A&M LP 3006 WES MONTGOMERY: GOIN' ON TO DETROIT そして、セカンドの方は上部と最下部に次のように書かれてある。   2nd cover..... MONTGOMERY: ON THE GROUND______________STREO A&M SP 3006 正確にはファーストの最下部にも少し書かれてあるが、驚いたことに〈GOIN' ON TO DETROIT〉 とはどう言うことか、またまた私の邪推を聞かせてしまうが辛抱してください。 「当初、《ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド》は《ゴーイン・オン・トゥ・デトロイト》と タイトリングされ、ジャケットの印刷が行われた。 しかし、その段階で〈ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド〉は映画『暴力脱獄』のテーマ曲と して使われポール・ニューマンが好演したことから、とかくコマーシャル主義第一のクリード・ テイラーが早速チャートされていた同曲をアルバム・タイトルとし印刷屋に訂正させたが【背】 の部分の校正を忘れてしまった」という訳である。 更にレコード番号もモノラル表示の "LP 3006" と混乱させ、表ジャケットの右上までにも誤記 している。 当然ステレオ盤であるから "SP 3006" と記載されるべきものであることから、セカンド・カヴァ ーでは正確に訂正されてある。 これらはオリジナル盤でないと確認できないが、諸兄のコレクションはどちらかな。