ニュース速報 No.56(2002.12.7号)


超大作ポール・チェンバース
RAY BROWM trio タイトル: Paul Chambers A Discography 書  式: A4サイズ、437頁 編集発行: 武田 進 発行年月: 2002年11月23日
 なんとも凄いポール・チェンバースのディスコグラフィが自費出版された。 チェンバースといえばハードバップ時代のミュージシャンの誰もが共演を望んだベーシストであ っただけに、とにかく名盤と称されるアルバムというアルバムにはほとんどと言っていいほど彼 の名が連なっている。 それだけにセッションが多いことから、ディスコグラファとしてはおいそれと手を出しがたい存 在であったが、長野県在住の武田氏が見事に編集し、完成させた。 武田氏は、元来ウィントン・ケリィやソニー・クラークが好きでレコードを収集していましたが しょっちゅう出てくるポール・チェンバースにいつしか魅せられ、彼の参加しているレコードも 収集するようになったと言います。 そして、数年前にウィントン・ケリィのディスコグラフィ作成を目指すということで、私も何度 かウェスとの共演があることから、データの提供をしてきました。 ところが、ケリィより先にチェンバースの情報が集まり、今回の発刊になったという訳です。 その超大作を少し紹介すると、1954年のポール・クウィンシェットの参加から始まり、1968年の ウィントン・ケリィ・トリオまで 337セッション 400人以上のミュージャンとの共演が網羅され ている。 1頁に1セッションのデータとモノクロではあるがアルバムの写真もきちんと掲載され、観るも のの気持ちになった大変繊細な心配りである。 私が1982年に自費出版したウェス・モンゴメリの薄い冊子風のディスコグラフィとは比べものに ならない内容の濃さである。 武田氏が本書の後記で書かれたことを一部紹介します。 「自ら欲しいと思っていたものを、リスト作りから始めて、自ら制作してしまいました。 しかし、その間にも子供の誕生、実父の死、機械トラブル等もあり、気付いたときにはチェンバ ースの享年をはるかに越えていました。 チェンバースは、1950年代から60年代のモダン・ジャズの最も熱い時代を忙しく駆け抜けたひと りです。 リーダ作もありますが、ベーシストゆえにか、なかなかスポットが当たりにくく、せめてその熱 い情熱をかたちにしたいという思いだけでした。 思い返せば、東京の学生時代に "イントロ" 等で JAZZ の洗礼を受けて以来、自分の嗜好がはっ きりしてきたのでしょう。 チェンバースは、たとえリーダ作でも、ベーシストとしての役割と限界を守り、共演者を鼓舞す る姿勢を貫いてきました。 音は力強く、美しく、躍動的なアフター・ビートは気持ちのいいスウィング感を生み出していま す。 ジャズ・ベースの可能性を最大限に引き出した一人だと思います」。(以下略) 個人的にうれしいのは、ウェスとの共演(すべてウィントン・ケリィが絡んでいる)部分の情報が 提供できたことであり、武田氏は次回もあと少しのデータが収集できれはウィントン・ケリィも 手がけたいとの希望を言っておられました。もちろん私も精一杯の協力は惜しまない。 この超大作【ポール・チェンバース・ディスコグラフィ】を頒布します。    金 額    4000円(送料込み) 申込先    〒383-0015 長野県中野市吉田730-1    武田 進    送 金    1.書留または郵便為替で、以下の情報を記載しておいてください。           2.郵便番号           3.住所           4.氏名           5.電話番号           6.クロネコ宅急便で届けられるので、配達希望時間等ありましたら             あわせて記載しておいてください。