アラン・グランです。ハドソン通りとスプリング通りに面したここ "ハーフ・ノート" より、今
夜の "ポートレイト・イン・ジャズ・ショー" はウェス・モンゴメリ・クウォーテットの素晴らし
いギター演奏をお贈りします。
「調子はどうかな。ウェス? 」。ウェスと一緒に演奏するのはハロルド・メイハ゛ーン(p) アーサ
ー・ハーパー(b) そしてジミー・ラヴレイス(dr)です。
この1週間、ヴァーヴ・レーベルのトラックよりウェスをお贈りしてきた訳ですが、最初にリリー
スされた《ムーヴィン・ウェス》というアルバムからのリクエストが嬉しいことに増えてきました
ね。
ウェス:あ、そうそう〈ムーヴィン・ウェス〉。そのとおりさ。
アラン:えー、特に〈パート・ワン〉でしたね。
ウェス:そうだ。
(笑い)それではパート・ワン、早速曲にはいりましょうか。
この放送は "802アメリカ音楽支部同盟"のご協力をいただいております。 "ハーフ・ノート" から
ウェス・モンゴメリのライヴをステレオで放送、 "ポートレイト・イン・ジャズ・ショー" をお贈
りしております。ウェス・モンゴメリ、〈キャラヴァン〉!
♪ Caravan ♪
ウェス・モンゴメリの〈キャラヴァン〉でした。(拍手)えーと、今まで様々の放送をお贈りしてき
た訳ですが、丁度2ヶ月半ぐらい前になりますがキャノンボール・アダレイに出演していただきま
した。
ウェス:そう、僕も逢ったよ。
ジョン・コルトレーン、アル・アンド・ズート、他にも沢山の素晴らしいグループにも出演してい
ただきました。でも最初のナンバーをお聴きになった皆さんは、ウェス・モンゴメリ・クォーテッ
トが今まで最高のバンドだったと思われるでしょう。(笑い)
ピアノはハロルド・メイバーンです・・・サウンドを聴きましょう・♪♪♪・なんと素晴らしい。
(笑い)それからベーシストはアーサー・ハーパー、ドラムスはジミー・ラヴレイス。(拍手)
ほんといいますとね、ブロード・キャストの本番前はサインに合わせて、ここで拍手をとか、どう
のこうの、というのがあって・・・ああやだな、やりたくないと思うんですよ。
でもジャズはこんなことしなくてもいいですからね。
ウェス:それがジャズ流ってやつさ。
アラン:この何ともいえないフィーリング、黙っていてもリスナーに通じるってことですね。
ウェス:そうだ。
アラン:ジャズ流ね。なるほど。(笑い)
こちら、ダイアル95.5MHZ、WABC-FMです。
ハドソン通りとスプリング通りに面した "ハーフ・ノート" からライヴ放送しています。
司会アラン・グランによる "ポートレイト・イン・ジャズ・ショー" 来週も金曜日にここからお届
けしますが、オープニングにラッキィ・トンプソンと彼のクォーテット、続きましてクラーク・テ
リーとボビィ・ブルックメイア、そしてアル・アンド・ズート、更にジョン・コルトレーン、ホレ
ス・シルヴァのクウィンテットも登場します。
勿論キャノンボール・アダレィやカイ・ウィンディング等もです。
この "ハーフ・ノート" に素晴らしい才能が集結し、しかも私どものステレオ・リモート放送で演
奏してくださるわけですが、それではリスナーの皆さんお待ちですのでここでウェス・モンゴメリ
のたいへん美しいバラッド〈ラウンド・ミッドナイト〉をお届けします。
♪ Round Midnight ♪
WABC-FM、 "ポートレイト・イン・ジャズ" のウェス・モンゴメリによるステレオ・ライヴです。
アラン:乗ってきましたね。ウェス。
ウェス:そうだね。
アラン:最も優れた親指ですからね。
ウェス:最も酷使されているといってもらいたいね。
アラン:と、いいますと。
ウェス:休暇をとらない、ということじゃないよ。
アラン:でも、その親指を休ませる事にでもなれば一大事でしょう。
ウェス:まあ、そうだが。
アラン:ピックは使わないのですか。
ウェス:あー、話せば長くなるから。
アラン:長〜い話し?
ウェス:そう、すごくね。
アラン:アンプを通したとき、うるさ過ぎるということに係わるのですか。
ウェス:NO,NO,NO, サウンドの問題さ。
アラン:サウンド?
ウェス:そうだ。
ただいま、 "ポートレイト・イン・ジャズ" ではウェス・モンゴメリの美しいサウンドを "ハーフ
・ノート" からお届けしています。
では、この辺で次の曲にまいりましょう。〈フォー・オン・シックス〉です。
♪ For On Six ♪
ウェス・モンゴメリの〈フォー・オン・シックス〉でした。
こんなに楽しい人と一緒に仕事をしたことは、今までになかったように思います。
ウェス:僕も楽しいね。
こうしてですね(笑い)、こうして皆さんを前にしていますとハッピーですね。
リスナーの方はNYの中心部から少し離れた、この "ハーフ・ノート" に来られたことがないと思
いますが、今こうしてお客さん達は私達の周りに立ち見でいらっしゃる方もあれば、席で聴いてい
らっしゃる方もおられ、このジャズ・クラブはとても素敵なんですね。
雰囲気がいいですよね。ほら、強烈なイタリア料理の匂いが漂ってきました。
お嬢さん、何を召し上がっておられるのですか。
女性客:「あら」。
貴方が召し上がっているのは「あら」というメニューなんですか。
このお店には「あら」という新メニューがあるそうです。
ちょっと観た感じは子牛のカツレツ添えスパゲティみたいですれど。美味しいですか。
女性客:貴方はとても鼻が利くのね。
褒められたわけではなさそうです。(笑い) ほんと、ここは素敵ですね。最高!
そちらの方は何を召し上がっておられるのですか。
ここで、改めて紹介します。ウェス・モンゴメリ、ハロルド・メイバーン、アーサー・ハーパーで
す。先ほどお届けした曲のピアノはハロルド、素晴らしいベース・ソロを聴かせてくれたのが、ア
ーサー・ハーパーです。
ところで毎週土曜の夜10時から12時まで、この番組では豪華なバンド演奏をお届けしています。
それでは、ここからヴァーヴ・レコードよりリリースされた《ムーヴィン・ウェス》に収録されて
いるナンバーをライヴでお聴かせすることにしましょう。
ドラムスはジミー・ラヴレイス、そして勿論ギタリストはユーモアなセンスに溢れたウェス・モン
ゴメリです。
これもいい曲です。〈ヒアズ・ザット・レイニ・デイ〉( 訳注:この曲は《ムーヴィン・ウェス》
に収録されていない)
♪ Here's That Rainy Day ♪
この曲はこの番組のテーマ・ソングになっています。( 訳注:番組のオープニング・テーマは〈サ
テン・ドール〉ですが、アランの司会に合わせエンデイングに〈ウエスト・コースト・ブルーズ〉
が流れている。)
♪ West Coast Blues ♪
美しいブルーズを何曲か披露してくださったウェス・モンゴメリです。
今までお届けしてきました番組 "ポートレイト・イン・ジャズ" 、ハドソン通りとスプリング通り
に面した "ハーフ・ノート" からのライヴでした。
豪華バンドのピアノはハロルド・メイバーン、ベースはアーサー・ハーパー、ドラムスはジミー・
ラヴレイスでした。
来週はラッキィ・トンプソンと彼のグループ・サウンドに乗せて、WABC-FM ステーションからライ
ヴ・ステレオ放送をお贈りします。
アラン・グランの司会で "ポートレイト・イン・ジャズ" 、明日もまた、夜10から12時まで豪華バ
ンドのサウンドと共にお会いしましょう。
お届けしましたステレオ・リモート放送はジャズ・クラブ、 "ハーフ・ノート" の一部提供でお贈
りしました。この番組のエンジニアは、ジェリー・ゼオラー、サイド・シモン、そしてロン・シムスでした。
それでは素敵な夜を、おやすみなさい。
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