トレッキング概要
Summary
昨年(2000年)の夏、わたしたち4名は、馬2頭とネパール人26名のサポートを受け、西ネパール・ドルポ地方の高地(4000〜5500m)へ行った。100年前、河口慧海が、当時、鎖国状態のチベットへ大乗仏教の原典を求めて潜入した時に辿った道を追体験するためだ。現在、ドルポ地方からはチベット国境が開かれていないため、われわれは国境手前を引き返し、さらに奥地に入り、シーメン、サルダン、セイ・ゴンパ、ポクスンド湖を経てジュパルまで22日間、夢のようなトレッキングをした。
ドルポの村々の戸数は慧海の「チベット旅行記」の記述とほとんど変わらない。たぶん、その土地で養えるだけの人口を今も守っているのだろう。夏草を食む羊の群が5000m近くまで上がってくる。色とりどりの花が咲いている。村と村の間には十分とはいえないまでも手入れされた道がある。時折、やくの商隊や薪を背負った村人に出くわす。道端のチョルテン(仏塔)が村に近いことを教えてくれる。
「どうしてこんなにマニ石(チベット語で経文を彫った石)があるの?」数十戸しかない村に数百ものマニ石を積んだマニ塚がいくつもあり唸ってしまう。村はずれでキャンプをしていると村人が集まってきて日尼交流がはじまる。彼らはチベット語を話す。ことばが通じなくても笑顔の交換はできる。ここには家畜がおり、畑がある。そして、古くからの文化を守っている信心深い人たちが住んでいる。思わず4000mを超える高地であることを忘れてしまう。ここは、秘境でもなんでもなく、生活圏の一部であることをあらためて思い知った旅だった。
1 |
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期間 |
(2000/7/12〜8/2 うち、休養日3日) |
22 |
日間 |
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2 |
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メンバー |
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4 |
名 |
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3 |
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サポーター |
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26 |
名 |
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Guide 2,
Cook 4, Sherpa 3, Porter 16, Emergency 1 |
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4 |
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馬 |
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4 |
頭 |
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乗馬用 2頭+馬方1名 Sey Gompaまで |
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荷物用 2頭+馬方1名 Chharkaまで |
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5 |
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リエゾンオフィサー(Sangdaまで) |
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1 |
名 |
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6 |
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最高到達地点 |
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5,520 |
m |
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5,000mを越える峠 6 |
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7 |
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最高キャンプ地点 |
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4,900 |
m |
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4,700mを越えるキャンプ 3 |
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8 |
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1日の平均歩行時間(食事、休憩含む) |
6.45 |
時間 |
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1日の歩行最高(マリュン・ラ往復) 12.39時間 |
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1日の歩行最低(Sey Gompa〜CP) 2.26時間 |
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1日4時間以内の歩行 |
5 |
日 |
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1日4〜8時間の歩行 |
7 |
日 |
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1日8時間以上の歩行 |
6 |
日 |
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