梧州という街で
今日の朝食は久しぶりにマクド。
広東省の主要な都市では、なさそうな肇慶にもマクドがありました。
そんなマクドを発見し、たまに行きたくなるのは、現代人の証なのでしょうか?
そして僕は9時30分発のバスに乗って、肇慶から広西壮族自治区の東端の街、梧州へ。
本日のバスの運ちゃんは、2種類のサングラスを使い分ける、角刈りのオヤッサン。
梧州って所は、僕が持っているガイドブックに載っていません。果たして、どんな所なのでしょうか?
期待と不安を抱き、バスは約3時間で梧州バスターミナルに到着。
梧州汽車站(バスターミナル)を出た僕は、売店で地図を買い、現在位置を確認する。
「おっ!メッチャ中心やん。」そしたらこの辺りで宿を決めようと、目の前のホテルへ。
「1泊いくらですか?」と聞くと、受付の人がボードを指して言う「50元。」
50元ですか。部屋を見せてもらい、まぁまぁなので、OKです。こうして、あっさりと宿探しは終了。
上:ライチを売っている屋台
右:市場の様子
荷物を部屋に置き、さっそく外出。なんかいい感じに過ごせそうな予感がします。
僕がまず歩き出したのは、梧州の歩行者天国。左右をパステルカラーの建物に挟まれたこの道は、上を向いて歩くと、中国らしくない、さわやかな風景ですが、下を向くと、やんやかんやとゴチャついていて、やっぱり中国です。
そして、この通りを貫く何本かの通りが、市場になっていて、ものすごい活気があります。
季節なのでしょうか?ライチを売っている人がたくさんいます。
それに、まな板やお箸。ここの特産品なのでしょうか?
なんか都会の広州と比べると、一味か二味くらい、雰囲気が違います。
ちょっと田舎くさい、こっちの方が、僕には、合っているかもしれません。
まだ少ししか歩いていませんが、梧州と言う街、気に入りました。
沿岸部の街は、なんとなく人々があか抜けていて、僕としては違和感のようなものがあったのですが、ここ梧州は、何か僕の中で、足らなかったパズルのピースが、やっと埋まったような街です。
観光地なんてなさそうですが、僕にとっては、市場のある通りや、そこを行き交う人々など、街全体が観光地のような感じです。
写真も避けてばかりではなく、受け入れてくれる人も多いのが、うれしい。
広西壮族自治区に入ったからなのでしょうか?ちょっと東南アジア寄りなのかもしれない。
なーんてことは、ないと思うが、素直にうれしいです。
中山公園にある旧英国領事館と梧州の街
僕は地図を広げ、梧州という街が見渡せることが出来るような場所を探した。
中山公園が丘になっているらしいので、そこへ行ってみましたが、あいにく木々に遮られ、期待していたような景色は見えませんでした。
中山公園を後にして、僕はまた、ブラブラと歩いていますが、せわしなく、のんびりとした雰囲気が、都会ばかり行っていた僕の脳みそを溶かしてゆきます。
ゆっくりと時間が過ぎてゆくのを体で感じることが出来る。
そんな風にまどろみながら歩いていると、空がゴロゴロと鳴りだした。
雨が降りそうなのですが、僕はひたすら市場を散策。また茘枝(ライチ)を買ってしまった。
4キロで5元(約80円)でしたが、量が多いので、3元分入れてもらいました。
それでもスーパーの袋にたくさん入っていますが。。。
中国のライチはおいしいですよ。
僕の宿近くの道は、ほとんどが市場になっているので、どこを歩いても楽しい。
オヤオヤ、また空が曇ってきました。梧州に入ったあたりから、雨が多くなってきました。
そろそろ雨期なのか?
歩行者天国の商場でCDなどを見ていると、大粒の雨が降ってきて、あっと言う間に大雨になった。
僕を含め、ほとんどの人が雨宿り。
雨が降ると、人々のさまざまな表情を見ることができるので、これもまた楽しい。
雨は旅の、とてもすばらしい演出家です。
雨の市場
雨は数十分で上がり、次は太陽がギラギラと差し込む。
気候が東南アジアに似てきたな。と嬉しくなってきました。
僕は博物館に到着し、8元払って入場。1フロワーを約10分で1周して終了。
もう終わりですか?入って損したような気分です。少なすぎます。
あっさり博物館を後にして、僕はまた街散策。
しかしまた雨が降ってきました。今日は不安定な天候ですね。
僕は売店で梧州市民と雨宿り。
しかし彼等は、人力三輪車に乗ったり、タクシーに乗ったりと、すぐにその場を離れる人が多いです。
僕もいつまでもここに居てもしょうがないので、お目当ての食堂まで、雨をくぐり抜けるように歩いた。
オバチャンが皿に白飯を入れてくれ、僕がこれとあれとって感じで、おかずを指して入れてもらう。
今日は5元で大満足。おいしかったです。
水を買って、そろそろ宿に帰ろうかなと歩いていると”ピカッ!”バリバリ”と落雷。
側の女の子は身をすくめてしまってます。
雨と雷のおかげで楽しくなってきた僕は、帰るのがもったいなくなり、ブラブラと市場へ。
ライチ売りのオッチャンが「リーベン!リーベン!(日本!日本!)」と僕を呼んだりしています。
そら、3日間もカメラを持って市場を歩いていると、目立つし顔も覚えられる。でもこれも楽しいです。
僕はオッチャンに「バイバイ再見!」と言い、ブラブラ市場散策。そして宿へ。
梧州にて
今夜は酒でも飲みながら、ワールド・カップの日本vsロシアを見ようと、テレビのスイッチを入れると、砂嵐状態。「なんでやねん!」と僕は1階のフロントへ行き、この状況を伝えるが、さっきの落雷のせいで、どこもテレビが映らないようだ。
僕はワールド・カップが始まるまでは、全く興味がなかったが、中国に来て、彼等の異様なサッカー熱に、僕もワールド・カップにすっかりハマッテしまいました。なので今夜の日本の試合は見たいのだ。
こういう時は、あきらめてはいけません。
僕は外に出て、近所の電化超市(電器屋)に行ってみましたが、数十台あるテレビは2台しか映っておらず、その2台も見るに耐えがたい画質。ここもやられたのか。
そういえば、夕食を食った食堂の近くの小ぎれいな食堂にテレビがあって、皆さん熱くなって(金賭けている)サッカーを見ているのを思い出し、そこへ行ってみることにした。
ここは落雷の影響など全くなかったのでしょうか?キレイに映っております。
僕はここの人に「雷でテレビが映らなくなったので、ここで日本vsロシアの試合を見させて下さい。」と頼みました。
店の人は快く「どうぞ」と言って、イスを出してくれました。
僕はそのイスに座って皆さんが飯を食っている中、みんなとサッカーを観戦。
前半が終了し、0対0。ハーフタイムの時に食堂が停電になった。
店の人はあせることもなく、外の配電盤を勝手にいじくり、復旧。さっすが中国。
後半が始まり、日本が点を入れると、みんなで「ウオォォー!」と叫んだり、隣のオッチャンと握手したり。
そしてついに試合終了。日本が勝ち、僕はみんなと喜びを分かち合い、日本勝利好!などと筆談しながら、みんなで、この感動と興奮を分かち合った。
宿で一人で見なくて良かった。楽しかった。謝謝。
梧州という街でこんな経験をするなんて。落雷のおかげです。
晩ご飯は市場の食堂で1肉2菜で2元7角。
7時頃になり、やっと夕方らしくなってきた梧州を僕はカメラを持ってブラブラ。
ちょっと目立っていますが、もう慣れました。
市場、人間、街全体が楽しいです梧州。
宿に帰ってきて、テレビをつけると、キレイに映っていました。
前から出没していた、でっかいゴキブリ君も、必殺キックで抹殺。
これで心おきなく梧州を去ることができます。