GENE MORRIS BAND
Gene Morris(ts) Doug Duke(p) Wes Montgomery(g) Roy Johnson(b) Ellis Bartee(dr)
Fresno, California; Sep. 1949
King Trotter [2:38] Spire 11-003, Resonance HLP-9014,HCD-2014
omit:Ellis Bartee(dr), add:Earl Walker(dr) Hamptones(vo)
Fresno, California; Sep. 1949
Smooth Evening [2:54] Spire 11-004, Resonance HLP-9014,HCD-2014
最後に挿入された【Originally Recorded by GENE MORRIS for Spire Records】とあるスパイアと
いうマイナー・レーベルからの3曲について説明する。
ゼヴ・フェルドマンはライナー・ノーツで「私はウェスの草創期を制覇するにあたり最後に偉大な
録音を発見をした。」つまり、ウェがハンプトン楽団に在団したころカリフォルニア州フレゾノに
あったスパイアというレーベルの2枚のSP盤に残されたウェスを見つけたという。
「極めて希少なレーベルはアメリカ国会図書館ですら収蔵してなくて、世界中のコレクターから探
すほかなかった。(注: 手前ながら7-8年前にSpire 11-003を探し当てたが、あと一枚はまったく手
がかりなしやはり超ド級品か)ようやくSpire 11-003をニューアークにあるラトガーズ大学ジャズ
研究所から借り受け、Spire 11-004はインターネットでオーストリア在住のコレクターを探し当て
た。全4曲のうち既に〈Rocking' With G.H.〉はリイシューされていたことから外したが、ほとん
どの人が聴いたことのないこれらの曲を収録しない手はなかった。もちろん他にもハンプトン時代
の録音にウェスが参加している事は知っていたが、彼の存在感の薄い挿入曲は見合わせることにし
た。」
本当にこの挿入が妥当かどうか有難迷惑的な複雑な気持ちと疑問を抱かせたリリースと感じる。
確かにゼヴのサービス精神と努力は認めるが、彼の当初からの趣意により『発掘』をイメージする
ことから【発掘仕掛け人】【世界の発掘男】と言われるならこれら3曲を見合わせたほうがよかっ
た。なぜなら極めて希少なレーベルからとは言え所詮リイシューである。
ゼヴが外したというヴォーカルのソニー・パーカーとジーン・モーリスの共作とされる〈Rocking'
With G.H.〉はコンピレーションLP《The Best of Blus Shouters/Riverboat 900.263》に続きリイ
シューCD《Sonny Parker The Complete 1948-1953/BlueMoon BMCD 6003》にも挿入されており、
〈Rocking' With G.M.〉との記載はモーリスのイニシャルに訂正されていることによるものである。
そして、ゼヴも見落としていたが〈Carlera's Blues〉は同リイシューCDにも挿入されている。
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