ニュース速報 No.25(2001.6.30号)

 今年のウェス・トリビュート・ライヴは特別だった。 何が特別かというと、ニ夜にわたりウェス派ギタリストの宮之上氏と小泉氏が江戸川区小岩にあ るジャズ・ライヴ・スポット "フルハウス" の開店27周年を迎え、“ウェスと共にTwo Days” という企画に招かれたと言うのである。 過去、こんな絢爛で贅沢極まりないライヴがあっただろうか。 しかもいずれのグループもギター、オルガン、ドラムスというウェスが最も好んだ理想の編成で ウェス物を演ったというたいへん意義ある内容であった。 まあ、 "フルハウス" にピアノがなかったということで成るべくして成ったといえばそれまでだ が、これも我々ファンにとっては堪らない見所のひとつであった。 では、そのライヴの模様を企画された松崎和之氏に紹介していただく。


With Wes Two Days

♪2001/6/22(金) 宮之上 貴昭トリオ         宮之上 貴昭(g) 宇多 慶記(org) 高橋 信之介(dr) 1st Stage. 1.Nature Boy 2.The End of Love Affair 3.Goin' Out of My Head 4.Too Late Now 5.The Trick Bag〜ending Full House
2nd Stage. 1.Besame Mucho 2.Fried Pies 3.Road Song 4.For All We Know 5.Full House〜endig Oleo
昨年12月より地元の熱烈なジャズファンの要望で約2年ぶりに再開した "フルハウス" のライヴ も半年が経過しました。 さて、6月22日は "フルハウス" が開店して27年目、そして6月といえばウェス・モンゴメリの 命日の月でもあり、それに相応しいミュージシャンに出演して頂けることになりました。 宮之上 貴昭さん(g) 宇多 慶記さん(org) 高橋 信之介さん(dr) "スモーキン・オルガン・トリ オ・ヴァージョン" です。 演奏曲名を観ていただければ全編ほぼウェスもののオンパレード。 初老のかたから高校生までの幅広い客層で店内40席超満席、すし詰め立ち見のお客さんまで含め 興奮のライヴは最高潮にたっしていた。 宇多慶記さんの味わい深いオルガン・サウンドと、新進気鋭ドラマー高橋信之介さんのパワフル かつキレのあるドラミングで宮之上さんのギターも最高にグルーヴ! 親指も絶好調でした (笑) ウェスの没後30数年経過したわけですが、東京の身近にこんなに素晴らしいフォロワーがいらっ しゃることに感謝。 大学1年生の時に先輩に連れて行かれた神保町のジャズ喫茶 "コンボ" で、初めてウェスの《フ ル・ハウス》を聴いて以来20数年、こんな形でトリビュート・ライヴが実現し最高に幸福です。 ウェスの音楽は私の中で風化することなく、現在進行形です。 今でも頭の中に彼の太くて甘い音色が鳴り響いています。                              宮の上レポーター                              フルハウス駐在員/松崎 和之                             フルハウス記録員/渡邊 小泉清人トリオのレポート