ニュース速報 No.32(2001.9.25号)


宮之上氏 "西宮ライヴレポート"
記念に宮之内と
宮之上 サウンドのバランスどうでした? 徳井  ま横で演りにくかったでしょうが、 アンプのヴォリュームとアコーステ ィックに聴きとれるバランスが心地 よく、こんな贅沢な体験をさせてい ただき多くのファンに申し訳ない気 持ちですね。 何か、ひとり占めしているようで。 (笑い) 宮之上 そうですね、この広さではあまりヴ ォリュームを上げなくとも隅々まで 聴き取れるとおもいました。 徳井  《ミー・マイセルフ・アンド・アイ》の再現に近かったですね。(笑い) でも、いつもの "スモーキン" のピアノの吉岡氏、ドラムスの高橋氏が抜けていることから ハーフ・スモーキンといったところですが、ベースとのデュオもいいもんですね。 宮之上 ハーフと言えば、すぐに思いつくのが《ハーフ・ノートのケリー・アンド・ウェス》ですが 最高のアルバムですね。     あっ、次期リリースは稲垣さんとのデュオ・アルバムなんで、これも聴いてください。 徳井  所で、《ウェス・モンゴメリ奏法》のビデオを観て感じた事なんですが、宮之上さんとウェ スのオクターヴ奏法に観られる違いなんですが、左手フォームの薬指と小指の違いを説明さ れていますが、右手親指の動きはウェス・モンゴメリとは違うのですが? 宮之上 ギターを演っことあるのですか? 徳井  すぐに諦めました。(笑い) 宮之上 どうしても、速いパッセージになると自然に手首のスナップが必要になり、ウェスも普通の オクターヴでは親指の付け根だけ動かしているようにビデオでは観察できるが、おそらく私 と同じように速ければ手首が動いていると思いますよ。 徳井  それで私は宮之上さんの奏法を観てまるで団扇で仰いでいるようなことから、【ファニング ・プレイ】と命名させていただきました。 宮之上 仮に、私の奏法が間違っていると見られても、ウェスと同じく独学で理論は学ばなかったし     ウェスのレコードだけを手本に続けた結果が今の演リ方なんで、そのように続けます。 徳井  それと、シングル・トーンのとき人差し指が絶えず1玄近くにあるのはどんな理由なんです     か。 宮之上 私は長年ウェス・モンゴメリの奏法を基盤に練習してきました。     いま長い交際を続けているバディ・モンゴメリともよく話すのですが、彼も私の奏法を認め     てくれますが、徳井さんは会ったたことあります? 徳井  会ったことありませんが、既にウェスを超えていると誰もが思っています。 宮之上 いえいえ、まだまだですね。(謙遜の表情で、共に笑う)     私の手はウェスのように大きくなく、ピック代わりの親指も彼のように反り返りが殆どなく そのバランスを調整するのに中指以降の3本はピックガードを軽めに掴む状態にすると、こ     のような自然のスタイルになるのです。 徳井  初めはミュートに係わるのかと思いましたが、よく解りました。     すると、問題は親指の状態なんですが、弦と触れる部分がウェスとは違うのですか? 宮之上 恐らくこのように(自分の親指を見せながら)触れる部分はウェスに比べ少ないかと思う。      それは先ほど言ったように親指の反り返りの違いなんですが、私の場合は爪の真横あたりの     一部分ですね。 徳井  やはりウェスのように角質化しているのですか? 宮之上 触ってみてください。柔らかいでしょ。(実際に触らせていただきました) 徳井  驚きました。てっきり硬いものと信じていました。(触った感じなんですがギターを弾かな     い人の指とあまり変わらない)  宮之上 これは体質だと思います。弾いても弾いてもこの状態なんです。     角質化すると、その分サウンドも硬くなるが、逆に言えば角質化しない方がよりソフトなサ     ウンドが得られますよね。私自信もこのほうが良いと思っています。 徳井  なるほど、それにしても痛くないのが不思議ですね。     宮之上さんの神技というのか妙技というのか "見破ったり" の心境ですね。     私は、常々何枚かのあなたのアルバムを聴いて惚れ込んだ曲があります。     〈キャラバン〉ですが、是非次のステージで聴かせていただきたいと思います。     オクターヴもさる事ながら、ライト・ハンド奏法も間近にみたいのですが。 宮之上 ライト・ハンド奏法は好みなんですか? 徳井  いいですね。 宮之上 そうですね。乗ってきましたし、ウェスものも演りたいがこの曲は本当に難しくて指がもつ れそうになるんですよ。(笑い) 2ndステージは〈ジングルス〉から始まり、乗り乗りの(かなりお酒もすすんでいた)様子でアドリブ に馴染みのメロディを挟んでは、いつものスタイルと察するが随所で笑いを誘っていた。 曲の合間に、彼の憧れなのか2〜3度〈寅さんのテーマ〉を聴かせるのですが、これが彼の人間味を 正直に表現し、聴く人の心を掴む、その魅力ある人柄に惚れ込んでしまいました。 最後にリクエストの〈キャラバン〉を全力で演っておられる様子に、クラブの聴衆は勿論、私は固唾 を呑んで彼の両手の動きに終始、眼を放すことなく、いや魅きつられたままエンディングを迎えてい た。 やんやの喝采を浴びる中、宮之上氏は「本当に楽しい1日でした。ありがとうございました」、と感 謝の気持ちで応え、閉演となった。 徳井  素晴らしい演奏、最高でしたよ。(拍手) 宮之上 ありがとう、いや本当に今日は緊張したよ、疲れた、色んな意味でね。 徳井  リクエストの曲やはり期待どおりでした。 宮之上 いつ演っても難しくて・・最後に演れてよかったと思います。 徳井  今度は東京のお店【きりきりぶらうん】に寄せていただきますが、是非関西でもっと多くの     ライヴを計画してください。 宮之上 いつでも来ますよ。演れる場所を提供してください、高くは言いませんよ。(笑い) 徳井  応援しています。頑張ってください。 宮之上 またお会いしましょう。 徳井  本当に楽しい一夜でした。ありがとうございました。 宮之上 こちらこそありがとうございました。 戻る