Record Producer & Composer, Quincy Jones:
Wes Montgomery(g) Alonzo Johnson(ts) Buddy Montgomery(p) Monk Montgomery(b) Robert "So-
nny" Johnson(dr)
Columbia 30th Street Studio, N.Y.C.; Jun.15,1955
Love For Sale [3:41] Columbia FC38509
テナーのアロンゾ・ジョンソンとモンゴメリ兄弟が結成したモンゴメ
リ/ジョンソン・クウィンテットからの1曲で、今までこの時期の録
音はないとされていただけに大へん貴重なアルバムといえよう。
1950年2月初め頃ハンプトン楽団を辞めたウェスは故郷インディアナポリスで音楽とは全く関係
のない仕事で生計を立てていた。
しかし、それで生活費が賄えた訳ではなく結局52年になると再び音楽でアルバイト活動を始めた。
というより大好きな音楽を諦めることができなかったというほうが本音のようであり、彼としては
一石二鳥の得策であった。
ウェスはエディ・ヒギンス(p)・トリオやロジャー・ジョーンズ(tp)・クウィンテットなどと地方公
演をこなしていたが、なかでもモンゴメリ/ジョンソン・クウィンテットとはとくに活動を伴にし
ていたようである。
ウェス・モンゴメリ(g) モンク・モンゴメリ(b) バディ・モンゴメリ(p) アロンゾ・プーキー・ジ
ョンソン(ts) ロバート・ソニー・ジョンソン(dr)
1955年、このグループは、アーサー・ゴットフリーのオーディションをうけたことがあり、クウィ
ンシー・ジョーンズのディレクションによりレコーディングしたことも判っている。(注1: そのテ
ープの所在が気になるところである。)
また、ニューヨークではマンハッタン10番街にある“トロピクス・クラブ”で、ロジャー・ジョー
ンズの後釜としてダンス・ミュージックを中心にシアリング・スタイルの演奏をしていたが、何か
のきっかけでコロンビアのジョン・ハモンドと知り合い、アルバム数面分の曲をレコーディングし
た。しかしこのチャンスを生かすことができず、テープはそのままお蔵入りになってしまった。
1983年になって、この〈ラヴ・フォー・セール〉だけが日の目をみたが、この演奏内容から察すれ
ば未紹介となっている曲々もいうまでもなく素晴らしいものであろう。
このグループはバディとモンクが“マスターサウンズ”を結成する直前まで続いた。
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注1: 上記紹介文は1984年このアルバムがリリースされた当時のことで、2014年になって残りの曲が
発掘リリースされ全貌が明らかになった。
詳細は次の《Wes Montgomery and The Montgomery-Johnson Quintet》のアルバムで。
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