Wes & Trane An Unrecorded Sextet
コルトレーンとウェスに関しては、さらにキープニュースの興味深い記事をQ&A形式にアレン ジしてみました。でも内容は本当のことです。 Q:コルトレーンでのウェスの評判はどうだったのですか。 A:1961年にエリック・ドルフィも参加した伝説のジョン・コルトレーン・バンドに2〜3週間、   いやもっと長く居たかも知れないが、このセクテットが "モントレイ・ジャズ・フェスティヴ ァル" とシスコの "ジャズ・ワークショップ" に出演したが、残念ながらテープは録られてい   ないようなんだ。   しかし、ウェスのアプローチはコルトレーン、ドルフィ、マッコイ、それにエルヴィンのプレ   イと見事に融合していた、と聞いているがね。 Q:今でも彼等の演奏テープは見つからないのですか。 A:主にシスコの "ジャズ・ワークショップ" で活動していた数週間、手元にはアマチュアのレコ   ーディング機材さえなかったらしく、私は一度も聴いたことがないためその当時はどれだけこ   のバンドの息がぴったり合っていたことかと思わずにはいられない。 Q: "ジャズ・ワークショップ" でウェスは少し不安を表していたというのですが。 A:聞く所によると、 "ジャズ・ワークショップ" の経営者がウェスのソロを少し短くしなければ   時間が長すぎると文句をいっていたらしいんだ。   そしてマッコイはウェスのプレイがときとして大変興味深いものであったり、全くそうでない   ときがあるといっていたが、彼等が一緒にプレイできたのはコルトレーンのリーダとしての主   張があったからだという事実には私も強く感じさせられたね。 Q:結局ウェスはコルトレーンのもとを離れたが、彼から何らかの報告を聞きましたか。 A:彼は「時にそのアソシエーションを楽しんだし、時にはそうじゃないないこともあったけど、   まあ、退屈するほどのものじゃなかったよ。」といっていたが、 "モントレイ・ジャズ・フェ   スティヴァル" と "ジャズ・ワークショップ" に出演したがどれも心に残るほどのものではな   かったらしいんだ。
 しかし、キープニュースとは全く違った記事も観られる。  1960年代の初め、サンフランシスコでモンゴメリがコルトレーンと組んだ活動についてはこれま で多くのことが言われたり書かれたりしているが、2人のスタイルが合わないこと、例えば別のグ ループとのジョイント・コンサートをコルトレーンが提案してもモンゴメリは拒否するといったこ ととか、現実味のない2人の協力に関する証拠がレコーディングされなかったために、「あの2人 が組む可能性なんてない。」とか、「なんであの2人がペアを組むのか。」など否定的な記事もあ った。  事実はひとつしかないが、人のみかた考え方で様々な意見が交錯しているが、結局コルトレーン がモンゴメリを引き入れた動機として考えられるのは、コルトレーンはモンゴメリの中に恐らく昔 の自分の姿 (生い立ち) を見ていたのではないでしょうか。