Special Broadcast Jam Sessions/Charlie Christian-Wes Montgomery/Beppo BE-KOG 14800
アルバム名 : Special Broadcast Jam Sessions/
            Charlie Christian-Wes Montgomery
アルバム番号: Beppo BE-KOG 14800
リリース国 : U.S.A.
リリース年月: 1975
メディア  : LP


Wes Montgomery(g) Harold Mabern(p) Arthur Harper(b) Jimmy Lovelace(dr)
                                        B'Cast WABC-FM, "Half Note", N.Y.C.; Feb.12,1965
          Caravan                                 [8:36]              
          'Round Midnight                        [10:10]           
          Four On Six                            [10:33]            

beppo greenbeppo pinkbeppo blue
 A. <1st cover>    B. <2nd cover>    C. <3rd cover>

A. Special Broadcast Jam Sessions/Charlie Christian-Wes Montgomery/Beppo BE-KOG 14800 B. King Of The Guitar/Wes Montgomery/special broadcast jam session/Beppo BE-KOG 14800 C. King Of The Guitar/Wes Montgomery/special broadcast jam session/Beppo BE-KOG 14800 3種類のレコード、正式には上記のようにタイトル付けられている。 一般的に見られた《King Of The Guitar》の2種類のものに比べ、初めて見る左サイドのジャケッ トは偶然にも大阪の某中古レコード店で見つけた。 一瞬、自分の眼を疑ったが確かに挿入曲も同じであり、ボリス・ローズの私家盤である。 長〜い間ウェス・コレクションを続けてきたが、2000年5月13日本当に信じられない「未知との遭 遇」であった。 この信じられないプレスは、他の2種類に比べ違う点がある。 勿論、表面ジャケットのデザイン以外に、裏面には「Guitars of Greatness」として、E.S.Spoeと いう人物によるライナー・ノーツが記載されている。 ウェス、クリスチャンそれにテディ・バーン、ビリィ・バウアの説明がされている。 表ジャケット3人目は恐らくそのテディ・バーンと思われる写真が載せられているが、いちばん気 になるのは、リリース時期の問題である。私家盤とはいえ、一応オリジナルとしての区分けが必要 である。 これらのレコードは1974〜80年にリリースされているが、80年代に入っても挿入曲は同じで一見ウ ェスのものとは全く関係のないイラストのようなジャケットも見うけられた。 オリジナルの定義として、先ず見分ける部分がレコードのセンター・ラベルの外側に存在するルー プになった送り溝のついたスペース部分の手彫りによる【レコード番号の刻印】である。 具体的に3枚のレコードを比較してみた。 A.<1st cover> : A面は【BE-KOG 14800 A】 B面は【BE-KOG 14800 B】 B.<2nd cover> : A面は【BE-KOG 14800 A】 B面は【BE-KOG 14800 B】 : A面は【BE-KOG 14800 A-2】 B面は【BE-KOG 14800 B-2】 C.<2nd cover> : A面は【BE-KOG 14800 A-2】 B面は【BE-KOG 14800 B-2】 B.<2nd cover>には2種類の刻印が存在したが、問題は赤字で記入した部分が"A"とは文字通り A面で "1stプレス" を示し、 "A-1" と刻印されていることもある。 そして、 "A-2" と刻印されているのは正に "2ndプレス" ということである。 次に、B.<2nd cover>と、C.<3rd cover>のジャケット右下に小さな縦書きが見られる。 これが何らかの謎めいた意味を含んでいる。 要は、「このアルバムはインディアナ州、インディアナポリスの "Kool Mastersounds"の兄弟関係 に置かれる。写真は "Kool Ray 2" によるもの。」と書かれてある。 ここでまた私の邪推が始まるが、A.<1st cover> は "1stプレス" としてボリス・ローズがリリー スしたが、余りにも悪い音質のことでクレームがついたと思う。 (雲泥の差で "2ndカヴァー" が よい) そこで、B.<2nd cover>を改めて、よく解らないが "Kool Mastersounds" という所と折り合いを着 け "1stプレス" として再リリースした。 完売したところで "2ndプレス" としてまた、C.<3rd cover>の "2ndプレス" としてリリースさ れたと推測する。 普通、1回のプレスは千枚とされるがこのクレーム盤は完売以前に回収されたのでは、とも思われ 日本にもほんの僅かしか輸入されなかった、と更に推測する。 ただ、私が "1stプレス" として感じるのは、ライナー・ノーツが書かれてある事のほかに他のア ルバムに比べジャケットの装丁がまぁまぁいいのである。 しかしながら、懸念することもある。レコード番号の《BEPPO-KOG 14800》のKOGは "2ndプレ ス" のタイトルである《 King Of The Guitar 》の一部頭文字でもあった場合 "1stプレス" には このタイトル文字がどこにも見当たらない。 さて、この "ベッポ" なるレーベルなんだが、アメリカ・ジャズ界ではチョウ有名人のボリス・ロ ーズによる私家盤である。彼は1950〜1970年代にかけてNYのジャズ番組のラジオ放送を全てエア ・チェックするとともに、当初は通販によりカタログを配り、リクエストに応じ自家用マシンでア セテート盤をプレスし販売していた。 その後、この "Beppo" や "Alt" "Ozone" というレーベルで自主制作、リリースしていた。 私はこのリクエスト販売された、ウェスのアセテート盤を2枚入手したがいずれも "ハーフ・ノー ト" からのものであるが、後程紹介する。 このLPを初めて聴いたとき、多分私だけじゃないと思うが、〈キャラヴァン〉を聴いて打ちのめ されたファンはたくさんいると思う。 数あるデューク・エリントンのヒット・ナンバー中でも、この名曲ほどロックやポピュラーにもア レンジされたのも珍しく、私が一番初めに聴いたのは1964〜5年頃、エレキ・ブームの真っ只中、 そう今も日本公演で訪れている "ザ・ヴェンチャーズ" の演奏であった。 その記憶も薄れかかって、突然このウェスの演奏を聴いたときは何とも言えない郷愁とギターから 溢れんばかりの音符の量とその速さにただただ呆然とするだけで、うーむ、「これは "ザ・ヴェン チャーズ" を上回る内容だ。」と呟きながら何度も何度も聴き返していた。 ウェスと "ハーフ・ノート" といえば直ぐに "ウィントン・ケリィ・トリオ" との連想になるが、 古くは "モンゴメリ・ブラザーズ" との出演も記録されており、この "ハロルド・メイバーン・ト リオ" とはウェスが1964年11月、メル・ラインとのトリオと解散した直後、デトロイトにある "ド ローム・バー" で組んだ新メンバーで、後の欧州ツアーのメンバーでもあった。 欧州の話しは別途することにして、この "ハーフ・ノート" ライヴのレコードはWABC-FM よりライ ヴ放送されたセッションを収録したものだが、MCなどは全てカットされているのでこの内容を紹 介する。