Jimmy Smith(org) Wes Montgomery(g) Grady Tate(dr) Ray Barretto(per)
Van Gelder Studios, Englewood Cliffs, N.J.; Sep.28,1966
O.G.D. (aka:Road Song/1st take) [5:15]
〈 O.G.D.〉の別テイクの存在が知れたのは1994年CDリリースの "ジャズ・マスター・シリー
ズ" より、《JAZZ MASTER 29 / Jimmy Smith / Verve 314 521 855-2》のレコーディング・データ
に記載されていたことである。
それによると、オリジナルとして挿入されたのはレオナード・フェザーの《The Encyclopedia of
Jazz in the sixties Volume one: The Blues / Verve V6-8677》が最初と記されていた。
つまり、1967年2月の《ダイナミック・デュオ / Verve V6-8678》とレコード番号1番違いで同じ
時期にリリースされていたことになる。
レコード番号を頼りにこのアルバムを入手しジャケットのデザインを見て驚いた事に、当時このア
ルバムは何度となくレコード店で見てはいたものの、まさか〈 O.G.D.〉の別テイクが挿入され
ていたとは夢にも思わなかった。コレクターとして恥ずかしい限りです。
実際、もうひとつの〈 O.G.D.〉はウェスの死後、1969年3月リリースの《ジミィ・スミスとウ
ェス・モンゴメリの新しい冒険/Verve V6-8766》であった事から、ファースト・テイクは先にリリ
ースされた《レオナード・フェザーのジャズ百科事典 / Verve V6-8677》であり、《新しい冒険/
Verve V6-8766》は別テイクとして記載されるべきであったが、何故か逆になっている。
その原因は勿論ヴァーヴにある訳ですが、ヴァーヴが《新しい冒険/Verve V6-8766》をリリースし
た時点でこの〈 O.G.D.〉が全く別テイクである事に気がついていなかったことである。
その証拠に実際の演奏時間が [6:05] にも係わらず、ファースト・テイク同様 [5:15] と記載して
いたと言う訳である。
その事から、私のディスコグラフィでは当然《レオナード・フェザーのジャズ百科事典 / Verve
V6-8677》をファースト・テイクとして記載した。
要約すると次のようになるが、皆さんお持ちのテイクはどちらでしょう。私個人としてはファース
ト・テイクのジミィのバッキングが少々いやみに感じるのですが・・・。
O.G.D. (1st. take) [5:15] Verve V6-8677, Verve 314 521 855-2, Verve 314 521 445-2
O.G.D. (2nd. take) [6:05] Verve V6-8766, Verve 314 519 802-2
参考までに〈 O.G.D.〉は別名〈ロード・ソング〉として知られていますが、〈オルガン・ギタ
ー・ドラムス〉の頭文字をとって付けられている事も既に承知のことです。
ウェス派のギタリスト、小泉清人氏のトリオも同じ編成からヒントを得て付けられています。
ご贔屓に。
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