あらぐさ会 読書会


今までに読んだ本 《読書本の紹介》・・・・・・・・・


     
     
 
2024(令和6年) 
 それでも、
日本人は
「戦争」を選んだ
加藤洋子
東京大学文学部教授
新潮文庫
   膨大な犠牲と反省を重ねながら、明治以来、四つの対外戦争を戦った日本。指導者、軍人、官僚、そして一般市民はそれぞれに国家の未来を思い、なお参戦やむなしの判断を下した。その論理を支えたものは何だったのか、鋭い質疑応答と縦横無尽に繰り出す史料が行き交う中高生への5日間の集中講義を通して、過去の戦争を現実の緊張感のなかで改めて生き、考える日本近現代史。小林秀雄賞受賞。
     
 
2023年(令和5年) 
日本人のしきたり
正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…
に込められた知恵と心

飯倉晴武
〔編著〕
青春出版社
   『知っておきたい、その意味と由来』
二十四節気と雑節――立春、啓蟄、八十八夜・・・とは
おせち料理――なぜ正月に食べるようになったのか
節分――煎った豆をまくようになった理由
お盆――なぜ、日本だけがこの時期に祖先の供養をするのか
大安、仏滅、友引――その本来の意味は
     
 
2022年(令和4年) 
 寂聴 九十七歳の遺言
瀬戸内寂聴
朝日新書
   あなたを見て心が明るくなる人が必ずいます。
誰でも誰かの生きがいになっているのです。
第一章 生きることは愛すること
      愛することは許すこと
第二章 「ひとり」は淋しいか
第三章 「変わる」から生きられる
第四章 今のこの時を切に生きる
第五章 死ぬ喜び
     
 
2022年(令和4年)
捨てない生き方
五木寛之
マガジンハウス
   捨てなくていい―
何年も着ていない服、古い靴や鞄、本、小物・・・
愛着ある「ガラクタ」は宝物である。
     
 
2021年(令和3年)
お茶の味
京都寺町 一保堂茶舗
渡辺 都
新潮文庫
   『お茶に教わる、小さな幸せ。』
ゆったりと流れる時間、その時々で変化する風味、茶葉が持つ本来の美味しさ―お湯を沸かし、急須で淹れてこそ感じられるお茶の味わいがあります。江戸時代半ばから京都に店を構える老茶舗「一保堂」に嫁いで知った、代々が受け継ぎ伝えてきた知恵と経験、家族のこと、お店のいまと未来、出会いと発見に満ちた京都生活。お茶とともにある豊かな暮らしを綴った、心あたたまるエッセイ。
     
 
2020年(令和2年)
おひとりさまの老後
上野千鶴子
文春文庫
   「結婚していようがいまいが、だれでも最後はひとり。もう老後は怖くない!。ひとりでも安心して死ねる」
結婚していてもしていなくても、長生きすれば、最後はみんなひとりになる。社会学者で、自らもおひとりさまである著者が、数多くのケーススタディをふまえ、ひとりで安心して老い、心おきなく死ぬためのノウハウを、住まいやお金などの現実的な問題から心構えや覚悟にいたるまで考察。
     
2019年(令和元年)
「あい」永遠に在り
高田 郁
角川春樹事務所
医師として地位や名誉を投げ捨て、北海道開拓を志した関寛斎。夫に寄り添い、ともに夢を抱いて陰ながら支え続けた妻・あい。
激動の時代を生き抜き、波乱の生涯を送った実在した夫婦の物語。
愛すること、生きることの意味を問う感動の物語である。
     
2018(平成30年)
天衣無縫
織田作之助
角川文庫
太宰治や坂口安吾らとともに無頼派として活躍し、大阪という土地の空気とそこに生きる人々の人生の機微を巧みに描き出した著書、その代表的作品を収めた、短編傑作選。
「夫婦善哉、俗臭、天衣無縫、放浪、女の橋、船場の娘、大阪の女、世相、アド・バルーン」
     
2018年(平成30年)
わしの眼は十年先が見える
「大原孫三郎の生涯」
城山三郎
新潮文庫
舞台は岡山県倉敷市。
倉敷市と言えば大原美術館。
時代は明治、大正、昭和。この時代に一地方の大地主で篤志家として目先の欲望に拘わらず、題名の如く十年先、二十年先を見据えて突き進んだ「大原孫三郎」という稀有な人間の生き様が書かれた書です。
スケールが大きくて読んでいて現代にこんな傑物は見当たらなくなったという思いがします。(埒アツ子:あらぐさ新聞より)
     

2017年(平成29年)

人間の煩悩
佐藤愛子
幻冬舎新書
「人間も死んだらゴミだ」「癌になって苦しんだら、殺してくれ」
よく怒る人間好きもいる口にするのも情けない話
人の気持ちを考えすぎるとフヌケになる
文句をいえる相手がいるうちが花「十の情事より一つの恋よ」
妻は死んでから夫に仕返しする死んだら、どうなる?
血の気に腕力が追いつかない
生きるのも大変だが、死ぬのも大変ボケを認めなくなったときが......
死にゆく者にとって看病人はただの見物人
めでたい完結は「これでおしまい」
     

2016年(平成28年)

私の本棚
新潮社編
新潮社文庫

いやあ、面白かった。いやあ、驚いた。まさに、千差万別。本棚って、こんなにバリエーションあるんだあ。というか、ひとが本棚について思うことって、こんなに色々あるんだあ。
新井素子(解説より)

     
2015年(平成27年)
あっぱれ!関西スゴネタ
関西若手議員の会 有志[編著]
出版 文化社
関西の若手議員が集めた「ネタ160本」読めば元気になる関西のここがスゴイ!おもわず、ともだちにはなしてみたくなる・・・!
関西は、まだまだ捨てたモノではない!伝統もある!文化的遺産もある!ニュービジネスはいつも関西から始まっている!関西のおばちゃんは日本一元気だ!もともと関西はこんなにスゴイところなんやで!
     
2014年(平成26年)
「サバを読む」の
「サバ」の正体
NHKアナウンス室・編
新潮文庫
なぜ蝶は「一頭」と数える?「味あわせる」「味わわせる」どちらが正しい?「おかげさま」は誰の”影”?「一両日中」はいつのこと?「カレシ」のアクセント、おかしくない?「二の腕」があるなら「一の腕」はどこ?「こわい」は地方によって意味が違う?「うんともすんとも」の”スン”とは?
NHK人気番組から誕生!日本語の「?」を楽しむ本。
     
2014年(平成25年)
ま、いっか
浅田次郎
集英社文庫
『さあ、身近の「ま、いっか」について、もう一度考え直してみようか。』(本文より)。花と読書を愛した青春時代の思い出、巷に氾濫する美人たちへの忠告。旅と買物の、とっておきの楽しみ方、老化について、女の誤解と男の本音。・・・・・豊富な話題をもとに粋なオヤジ目線で語られるのは、江戸っ子らしいキレの良さと滋味たっぷりの現代考察。著者の生き方の美学がきらりと光る、軽妙洒脱なエッセイ集。
     
2013年(平成25年)
楽しい古事記
阿刀田 高
角川文庫
イザナギ・イザナミの国造り、アマテラスの岩戸隠れ、伝説の主役たちが、嫉妬に狂い、わがままを言い、ご機嫌を取る。神々と歴代天皇が織りなす武勇伝や色恋の数々は、壮大にして奇抜、破天荒。古代、日本の神さまはとっても人間的だった!「殺して」「歌って」「まぐわって」。物語と歴史が渾然一体となっていた時代、その痕跡をたどり旅した小説家が目にしたものは!?古事記の伝承の表と裏をやさしく読み解いた一冊!
     
2012(平成24年)
葬式は、要らない
島田裕巳
幻冬舎新書
日本人の葬儀費用は平均231万円。これはイギリスの12万円、韓国の37万円と比較して格段に高い。消費の国アメリカでさえ44万円だ。実際、欧米の映画等で見る葬式はシンプルで、金をかけているように見えない。対して我が国といえば巨大な祭壇、生け花そして高額な戒名だが、いつからかくも豪華になったのか。どんな意味があるのか。古代から減殺に至る葬儀葬式を鑑みて日本人の死生観変遷をたどりつつ、いま激しく変わる最新事情から、葬式無用の効用までを考察。葬式に金をかけられない時代の画期的な1冊。
     
 
2012年(平成24年) 
 日本語教室
井上ひさし
新潮新書
  やさしい。
ふかい。
おもしろい。

伝説の名講義を完全再現!
母語は精神そのものです/言葉は常に乱れている/朝日新聞の「新」が意味すること/東北弁は標準語だった⁉/芝居はやまとことばで/「美しい日本語」などありえない/茂吉の名歌に学ぶ/音読のすすめ/駄洒落の快感/日本人に文法はいらない/モンゴル語を勉強した司馬さん/世界に開かれた日本語に
     
2011年(平成23年)
1食100円「病気にならない」食事
幕内秀夫
講談社+α新書
私たち現代人に必要なのは、「なにを食べるべきか」ではなく、「なにを食べないか」という視点だともいえるのです。その視点を持てば、「生きるための食事」の実践は、おそらくあなたが想像しているよりも、はるかに簡単であるはずです。高価な自然食品も、根拠の怪しい健康補助食品も、サプリメントもまったく必要ありません。近くにあるスーパーマーケットやコンビニエンスストアの食材で十分、とくにスーパーを上手に利用すれば、「生きるための食事」は誰にでも簡単につくれる、「病気にならない食生活」を手にすることができるということを、本書を通して理解していただければと思います。
     
2010年(平成22年)
泣いて 生まれて 
笑って死のう

昇 幹夫
春陽堂
考え方を変えると、人生も変わる!
笑いが心と身体を強くする。のぼり流“非まじめな生き方のススメ”「いまがいちばん幸せ!」と言える人は、生きててよかったと人生を楽しんで生きている人ですね。人生はいつからでも出直し、仕切り直しができるのです。人生はチャンス平等、結果は不平等です。この本を手にとって読んだ人と読まなかった人では結果に差が出るのは当然ですね・・・・。
     
2009年(平成21年)
ないもの、あります
クラフト・エヴィング商會
ちくま文庫
よく耳にするけれど、一度としてその現物を見たことがない。そういうものがこの世にはあります。たとえば〈転ばぬ先の杖〉、あるいは〈堪忍袋の緒〉。こういうものは、どこに行ったら手に入れられるのでしょうか?このような素朴な疑問とニーズにお応えすべく、わたくしどもクラフト・エヴィング商會は、この世のさまざまなる「ないもの」たちを、古今東西より取り寄せて、読者の皆様のお手元にお届けします。
     
2009年(平成21年)
気持ちにそぐう言葉たち
金田一秀穂
清流出版
人間は、微妙な感覚を言葉に表すことで歴史を作ってきた。日本人も、日本語を使って、どうしたら、この気持ちをきちんと率直に言い表せるのか、努力してきた。日本語には、そこに、擬音語、擬態語という、とても便利なものがある。でき合いの言葉では言いえない、隙間を埋めるための言葉。そのようなものを採集してみた。「さくさく、さっくり」「ぴったり、しっくり」
     
2008年(平成20年)
大 阪 学
大谷晃一
新潮社
著者が教壇に立つ大学の講座「大阪学」の講義内容をベースに女子大生のレポートも随所に加えられ、歯切れがよく、読みやすい。本書を読めばたちまち大阪通になり、大阪という町の実態が把握出来る。そして、もしかすれば両輪の片方である東京よりも、ひと回り大きな車輪ではないかとイメージされてくる。・・・・・・難波利三
     
2007年(平成19年)
ほっこりぽくぽく上方さんぽ
田辺聖子
文藝春秋
オダサクのミナミ、洪庵ゆかりの適塾はキタ。晶子の堺、源氏の京都、花の宝塚に尼崎。神戸・浮き寝のかもめ鳥。仏の奈良から奥座敷熊野詣でと遠出して、ついでの豪華客船で海のさんぽ…美しい日本、旧き佳き上方の心懐かしい佇まいと今の温もりに触れる旅。足掛け五年にわたって、丹念に訪ね歩いたお聖さんの新しい関西案内。
 
     
2006年(平成18年)
スローライフ
──緩急自在のすすめ
筑紫哲也
岩波新書
IT革命の進行に伴い、いま暮らしと仕事のあらゆる領域でスピードや効率を求める勢いが加速している.だが,他方でその潮流への根本的な懐疑も確実に拡がっていよう.「秒」に追われるニュース・キャスターならではの痛切な問題意識に立って,「スロー」に生きることの意味と可能性を食生活・教育・旅などの具体例から考える.
     
2005年(平成17年)
あなたと読む恋の歌百首
俵 万智
朝日文庫
石川啄木・与謝野晶子に始まり、現代歌壇の重鎮や、寺山修司・塚本邦雄ら先鋭なる歌人、そして若き歌詠みたちの、生々しい恋歌が百首。それぞれの歌に、俵万智流の解釈と鑑賞が添えられ、ハラハラとしたり、ドキリとしたり…ユニークな短歌鑑賞かつ恋愛手引きの書。
   
2004年(平成16年)
私のかかげる小さな旗
澤地久枝
講談社
信ずるままを飽くことなく言う。それ以外、私のような人間には生きてゆく道はない。いま、あえてかかげようとする旗は、ささやかで小さい。小さいけれど、誰にも蹂躙されることを許さない私の旗である。かかげつづけることに私の志があり、私の生きる理由はある。
     
2003年(平成15年)
声に出して読みたい日本語
齋藤 孝
草思社
黙読ではなく、大きく声に出して読み上げる本。「朝焼小焼だ 大漁だ」「春すぎて夏きにけらし白妙の」「春高楼の花の宴 めぐる盃かげさして」朗誦することによって、その文章やセリフをつくった人の身体のリズムやテンポを、自分の身体で味わうことが出来る。
     
2002年(平成14年)
大河の一滴
五木寛之
幻冬舎
もう覚悟を決めるしかない。人生は苦しみと絶望の連続だ。地獄は今ここにある。その覚悟が決まった時、真の希望と生きる勇気が訪れてくる。ブッダも親鸞も究極のマイナス思考から出発した。五木寛之が初めて赤裸々に吐露する衝撃の人間論。
     
2001年(平成13年)
ズバリ、しょうがいしゃ
森  修
解放出版社
 障害者の方がどんなことを考えられておられるのか、本人の言葉で語られています。「《わが人生に悔いはなし》と思って、ジ・エンドにしたいものだ」と………。
     
2001年(平成13年)
切手のない手紙
服部泰平
文 芸 社
 著者は北陽高校の卒業生で、本著は、追手門学院大学4年に在学中に書かれたものです。レイテ海戦で死を覚悟した一人の乗員が妻に宛てた手紙を小瓶につめて海へと投げ入れた。55年を経て小瓶を拾った男はその手紙を届けることを決意する。
     
2000年(平成12年)
「 美 貌 の 女 帝 ]
永井路子
文春文庫
壬申の乱を経て、藤原京へ、さらに平城京へとめまぐるしく都が遷る激動の時代、その裏には蘇我の娘たちと藤原氏とのせめぎあいが繰り広げられる。その矢面に立たされた氷高皇女=元正女帝が我身を賭しても守り抜こうとしたものは。
     
1999年(平成11年)
たけくらべ・にごりえ
樋口一葉
角川文庫
 下駄の鼻緒を切らした信如に、美登利が「そっけなく」差し出した紅い友禅の布切れが、秋雨にいつまでも濡れていた・・・・たけくらべ
     
1998年(平成10年)
「 こころの処方箋 」
河合隼雄
新 潮 社
 たましいに語りかけるエッセイ 55編・・・・〔人の心などわかるはずがない〕〔「理解ある親」を持つ子はたまらない〕〔日本人としての自覚が国際性を高める〕〔心の支えがたましいの重荷になる〕〔心配も苦しみも楽しみのうち〕等々・・
     
1997年(平成 9年)
「わたしの源氏物語」
瀬戸内寂聴
集英社文庫
 光源氏はドンファンにはちがいないが、女に熱中する時は、前後を忘れてその女に夢中になる。その情熱に女はほだされ、一時的にもせよ、源氏の情熱に圧倒されて、自分もその熱い渦に巻きこまれて身を誤ってしまうのだ。・・・
     
1996年(平成 8年)
日本史にみる女の愛と生き方
永井路子
新潮文庫
 反体制タレント?静御前、ライバル清少納言と紫式部、なりゆきまかせの建礼門院、強気で自滅した築山殿、この強き女の涙「玄任の妻」、利休の死の陰に娘あり?、実力者の母后「東三条院」、激しい恋の女「孝謙女帝」等々・・・
     
1995年(平成 7年)
地球の一角から
住井すゑ
人文書院
 粘土をこねて器をつくる。陶物の器のなかは空っぽ。空っぽだからそこに物を容れることが出来る。形のない部分が支えに・・・。菜の花の一茎を語っても、そこには地球が存在し、宇宙がひかえているのを、皆さまにもご了解いただきたい。
     
1994年(平成 6年)
「ヒロシマ・ノート」
大江健三郎
岩 波 新 書
 僕は原爆病院の重藤院長にも、威厳を見いだしてきたが、いうまでもなくそれは、原爆病院長という権威にもとづく威厳ではなかった。おなじように人間的な威厳を、僕は彼の病院の入院患者、宮本定男氏にも又、見いだしたのだから。
     
1994年(平成 6年)
「 複 合 汚 染 」
有吉佐和子
新 潮 文 庫
 農家の多くは、自家用の野菜や果物類には農薬を使っていない。種々様々な農薬の、どれが危険で、どれが安全か、もうわけが分からないので、自分たちの食物には農薬を一切使わないことにしている。
     
1993年(平成 5年)
「 二 十 四 の 瞳 」
壺 井 栄
新潮文庫
 昭和初年、師範学校を卒業して小豆島の分教場に赴任してきた若く美しい女教師大石先生と12人の教え子との愛情あふれる物語。戦争という不可抗力に圧し潰されながらも懸命に生きる人々の姿を描く。
     
1992年(平成 4年)
「 恍 惚 の 人 」
有吉佐和子
新 潮 文 庫

 昭子の幸福感が、ある日の未明に破られることになった。同じ部屋に寝ていた昭子は、異様な臭気に気付いて目を醒ました。なぜか悪臭が鼻でなく耳を貫いた実感があった。咄嗟には何が起こったのか理解できなかった。とにかく・・・・


             

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