「故郷の、海の青・松の緑、友が愛しき人の名を書いた紙を置き、石で覆った想い出の岩山、青春は遥かなり」

短歌3

漁火の
海面にゆるる夕暮れに
就職のこと
友とかたりぬ

波もなき
海面にはかなき渦残し
運搬船は
港出でゆく

雑踏の
街より逃れ西の海の
彼の岩山に
寝に行きしかな

夜更けて
彼の故郷の街の灯の
水面を渡る
春の夜の風

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水産放浪歌 熊本県立水産高校 2007・・嵐山 富岡