漁火の 海面にゆるる夕暮れに 就職のこと 友とかたりぬ 波もなき 海面にはかなき渦残し 運搬船は 港出でゆく 雑踏の 街より逃れ西の海の 彼の岩山に 寝に行きしかな 夜更けて 彼の故郷の街の灯の 水面を渡る 春の夜の風