ピンク・シティー(ジャイプール)


    昨夜は、完全に飲み過ぎた。
    昨日、切符を買ってからは、ニューデリー駅で出会った、新婚旅行夫妻とコンノートプレイスをブラブラしたり、ラールキラーへローカルバスで行ったりと、楽しく過ごし、最後は、メインバザール奥にある、
    Metoropolis(メトロポリス)というレストランへ行き、ビール5本とワイン2本を3人で空けた。
    二日酔いには、ならなかったが、完全に寝不足。
    おまけに、腕にアザがあるのは、何故?

    早朝5時過ぎのメインバザールは、まだ暗く、人通りもほとんどない。
    ちょっと薄気味悪い中を5分も歩くことなく、ニューデリー駅前に到着。
    さすが首都のメインの駅だけあって、ここは、昼夜問わず人の群。

    ここでもまた、オッサン達が寄ってくる。
    「こっちだ!」と言って、勝手に昨日行った、チケット売り場へ連れて行ってくれた人もいたが、
    俺が持っているチケットを見ると、「このチケットじゃ、ダメだ。本当は、もっとビッグサイズのチケットなんだ。」と言って、こっちへ来いと言う感じで、何処かへ連れていこうという輩もいた。

    そんな奴等は、ほっといて、制服を着た係員らしき人にチケットを見せ、2番のプラットホームへ行き、さらに、ちょっと小綺麗にしているインド人紳士っぽい人に、俺が乗る車両の位置、C3の場所を教えてもらい、列車が来るのを待っていた。

    6時前に列車が到着し、定刻通りの6時05分に、列車は、ジャイプールへ向けて、出発した。
    俺が乗った車両は、エアコン付きのちょっと豪華な車両で、汚い服装の人がいない。
    俺の隣に座っている、元ヒッピーみたいな欧米人のオッサンが、一番汚い服装をしていた。

    さらにこの車両のサービスも以前乗った、2等寝台とは、全く違っていた。
    まず、列車が走り出した途端に、ペットボトルの水が客に配られ、その次に、ミルクティーとビスケットが配られる。朝食を食べていないので、これにはとても助かった。

    お金を払うと、良いサービスが受けられる。
    何処の国でも、当たり前のことなんですが、2等寝台との差に驚かずにはいられない。

    寝不足ってこともあってか、あまり景色を見ることはなく、音楽を聴きながら、眠ったりを繰り返す。

    そして、この移動で、一番驚いたのが、なんと昼食のサービスだ。
    係員が、ベジかノンベジかを聞きに来て、飛行機の機内食のような感じで、渡された。
    俺は、ベジを頼んだが、量が多くて、食べきれない。
    カレーっぽい物とパンのような丸い物は、食べたが、トーストとバター、ジャムには、一切、手を付けられなかった。そして、列車は、午前11時頃に、ラジャスターン州の州都、ジャイプールに到着した。

    左:素焼きのラッシー入れのコップ 右:ジャイプールの街

    駅を出ると、強い日差しと、客引きが出迎えてくれた。
    多くの客引きが、寄ってくるが、全員ノーサンキュウーです。
    俺が行こうと思っている宿は、ガイドブックの地図を見る限り、2キロもないので、歩いて行くつもりだ。
    しかし、この暑さと、車などの交通量の多さに、ウンザリしてきた。
    ジャイプールって、結構大きな街なんですね。

    歩けど、なかなか目的地には、着かない。
    この暑さの中、リュックを背負っていることもあり、汗が噴き出す。
    日本のゴールデンウィークにあたる時期のラジャスターン州は、酷暑期と言われる時期にあたり、ものすごく暑いのです。

    何度か人に道を尋ねたりして、やっとたどり着くが、1泊=800Rsは、高い。
    そんなにケチった旅をしたいわけじゃないのですが、一応、予算を決めてきているので、最初から出費がかさむと、後が恐いので、他のホテルを5軒ほど見てまわるが、相場は、800Rsくらいだ。
    値段を下げると、かなりランクダウンせざる得ない。

    結局、1泊=550Rsのホテルに決まった。
    4階の部屋だが、眺めは、悪い。窓にエアコンが付いているため、窓は半分しか開けられない。
    エアコンは、動かすと、かなり音がうるさいです。
    でも今までの旅と比べれば、かなり快適な部屋です。
    トイレも洗面所も部屋にあるし。

    やっと落ち着き、外は暑いので、このままダラダラと部屋で過ごしていたいが、短い滞在なので、そういう訳にはいかず、少々無理して、カメラを持って、お出かけ。

    暑いから、歩きたくはなかったので、近くにいたリキシャーに乗って、ネット屋まで連れて行ってもらうが、「サーバーダウン」なんて言われて、結局出来なかった。
    この先もジャイプール滞在中、日本語が使えるネット屋は、見つからなかった。
    連れて行ってもらう旅は、アカンと考え直し、自分の足で、歩くことに決めた。

    中央博物館-Central Museum

    カメラをぶら下げ、ジャイプール観光の目玉である、Hawa Mahal(風の宮殿)を目指して歩いているつもりだったが、どういう訳か、反対側の中央博物館に到着してしまった。
    せっかくなので、ここでも見て、知識を深めようと思ったが、なんと月曜日の今日は、休館日だったのです。
    この炎天下の中、歩いたのが、無駄になった瞬間だった。
    この後も、ひたすらピンクシティーと呼ばれている、旧市街をひたすら歩く。

    ジャイプールは、別名ピンクシティーとも呼ばれており、その所以は、街並みが全て、ピンク一色に統一されているところから来ています。
    ピンクと言っても、明るいピンクではなく、サーモンピンクにちょっと茶色を入れた感じで、重量感のあるピンクです。
    そして、ラジャスターンでよくある地名に付く、〜pur(プール)とは、城壁に囲まれた街という意味。

    メイン道路となっている通りの両側の建物には、たくさんの商店が並び、スパイス、サリー、土産屋など人と物が行き交い、活気に溢れている。
    一歩、路地裏へと入れば、屎尿とスパイスやゴミのにおいが混ざって、熱い風に乗って、鼻につく。
    人と物が混ざり合っているバザールにクラクションが鳴り響き、さらに熱さを増している。


    それにしても色がキレイだ。
    乾いた青空に赤みの強いピンクの壁が良く似合っている。
    それに女性のサリーの色も。
    写真は、モノクロが多いのが残念だ。

    残念だけど仕方がないし、モノクロ写真が好きなので、シャッターを切る!
    シャッターを切る!を繰り返す。
    気持ち良いーーー!
    これがしたくて俺は、インドに来たのだ。

    夕食は、ジャイプールの喧騒を離れて、静かな所で食べたかったので、宿近くにある、ベジレストランへ。
    今日のメニューは、パニールパコーラ(揚げ物)とベジチョウミン(野菜焼きそば)です。

    広い店内には、客は俺一人で、店を出るまでの間、誰も客がこなかった。
    美味しいと思える味ではなかったが、この静かな時間を買ったと思えばいいんだと。
    自らに言い聞かせ、ゆっくりとご飯を食べた。

    帰りに、栓抜きを買って、酒屋でキングフイッシャービール買って、宿へ。
    さぁ、ビール飲むぞ!



    ●お宿情報

    HOTEL RAJADHANI (Jaipur)
    シングル(トイレ&水シャワー、ファン、A/C、TV)1泊=550Rs
    エアコン無しの部屋も有り(450Rs)
    停電が多いです。
    住所:Sansar Chandra Road,Behind Amber Tower JAIPUR-302 001