ニュース速報 No.126(2018.2.26号)

Lionel Hampton/Milan Jazz MV015
アルバム名 : Lionel Hampton
アルバム番号: Milan Jazz MV015
リリース国 : France
リリース年月: 1992
メディア  : VIDEO




ハンプトン時代のウェスについて新発見というものではなく、1992年に発表された映像ですが、いろ いろと判明したことで内容を書き改めてみました。 Wendell Culley, Duke Garrette, Benny Bailey, Leo Shepherd, Walter Williams(tp) Al Grey, Lester Bass, Jimmy Wormick, Benny Powell(tb) Johnny Board, Bobby Plater(as) John Sparro- w, Billy Williams, Gene Morris(ts) Ben Kynard(bars) Lionel Hampton(vib.dr) Albert Ammons (p) Wes Montgomery(g) Roy Johnson(b) Earl Walker(dr) Including: William "Curley" Hamner(tap-dancing.dr), Sonny Parker, Lorene "Betty" Carter (vo), Kitty Murray(comic dancer), little Lawrence and Lillian Williams (lindy-hoppers), Joe Adams(disc jockey) Fox Theatre, Detroit. MI.; Mar.11 to 17,1949 Air Mail Special [3:20] Milan Jazz MV015 Curley's Dance (tap dance: Hamner, disc jockey: Adams) [1:11] ー Hamp's Gumbo (vo: Parker, Carter) [2:30] ー Jay Bird (comic dance: Murray) [1:07] ー Flying Home (as: Hampton, swing dance:lindy-hoppers) [3:10] ー 1992年フランスのSEPAMという出版社がVHSヴィデオでリリースしたものですが、著作はアメリカの ユニバーサル・インターナショナルで歌とダンス、それに時事風刺劇などを組み合わせた《Name Band Musical》という短編シリーズに、ライオネル・ハンプトン・オーケストラのレヴューをフィ ーチャーしたものとなる。 まさに、ハンプトンの演奏スタイルそのものがショーとしてその多才ぶりを発揮していたことから の起用のようにも感じる。 年代的には1949年3月12日にフィラデルフィア・トリビューン(The Philadelphia Tribune)という アフリカ系アメリカ人の日刊紙に紹介された、とあることから映像もほぼこの頃と察する。 場所もペンシルバニア州の、もしかしてフィラデルフィアのどこかの小さな劇場かもしれない。 おそらく、ハンプトン一行のツアーの途中に立ち寄ったものでしょう。 短編ショーということで僅か15分足らずの映像ですが、簡単に内容を紹介します。 最初の〈エア・メール・スペシャル〉のテーマ部分では若干アレンジを施した見事なアンサンブル を示すが、トロンボーン、アルト、テナーに続きウェスの16小節のソロ、映像で確認できる最古の ものとなる。
1949
Gibson "ES-300" P-90仕様 45-49年のモデルと思われる。べーシストはロイ・ジョンソン。

次はカリー・ハマーですが、名前にちなんだ〈カリーズ・ダンス〉では見事なタップダンスを披露 する。 カリーは1945年から58年までハンプトン楽団のドラマーとして在籍するが、ディスコグラフィ的に は見かけなくて、才能あるショーマンとして53年のパリでもダンサーとして活躍していた。 演奏が終わるとドラムセットを持ち出し、カリー・ハマーとハンプトンはドラムバトルを始めた。 ハンプトンはカリーを抑えていつもの曲技打ちのパフォーマンスで拍手を誘い込んでいる。 ブルーズ曲〈ハンプス・ガンボ〉ではディスクジョッキーのジョー・アダムスが登場し曲目を紹介 した後、ソニー・パーカーのヴォーカルが始まり、途中よりベティ・カーターが加わる。 この曲はパーカーのレパートリー中、特に多く聴かれ、彼の18番と思われる。 4曲目の〈ジェイ・バード〉ではキティー・マレーのコミック・ダンスに、ハンプトンも一緒に踊 りだす愉快さ、本当に楽しそうです。 最後の〈フライング・ホーム〉ではサックスがステージに踊りだしソロを演じると、バンド席から ステージにむけアルトが投げられると、受け取ったハンプトンがその多才ぶりを披露するなか、幼 い兄弟のスイング・ダンサー、リンディホッパーズのローレンスとリリアン・ウィリアムスのスイ ング・ダンスでクライマックスを迎え、終演となる。 このステージ・ショーかYouTubeで観られる。 LIONEL HAMPTON & HIS ORCHESTRA (1949) Lionel Hampton 1949 2019.4.追記 ハリウッドにあるユニバーサル・インターナショナルが1949年 当時作成したオリジナル・ポスター(104×69p)が見つかりまし た。 ハンプトンはこの年、ミシガン州デトロイトにあるフォックス 劇場に3月/11日〜17日の一週間出演したという記事を The Concert Databaseで見つけました。