アルバム名 : Jazz Haunts & Magic Vaults:
The New Lost Classics Of Resonance Vol.1
アルバム番号: Resonance Records HCD-2026
リリース国 : USA
リリース年月: 2016/11
メディア : CD
レゾナンス・レコードは過去、ビル・エヴァンスの未発表スタジオ音源を始めフレディ・ハバードの
未発表ライヴなど発掘を重ねてきたが、話題の13枚の未発表アルバムから13曲を選曲収録した初のコ
ンピレーション・アルバム《Jazz Haunts & Magic Vaults》を2016年11月5日にリリースしていた。
残念ながらこれらはウェス・ファンとしては耳を傾けることなく、収録曲の確認も怠ったまま現在で
は廃盤となっている。
ところが、今になって14曲目にウェスの〈The End of A Love Affair〉が収録されていたことに気付
いた。
ウェスの未発表アルバムも、2012年3月にリリースされた《Wes Montgomery/Echoes of Indiana Ave-
nue》を始めとし、数タイトルが発掘リリースされてきたが、この曲はどのアルバムにも属さない未
発表曲と判明した。
詳しい録音データが記載されていないが出所はウェス等と1950年中頃、インディアナポリスで共に
活動したキャロル・デキャンプ(p)のプライベート・テープからとある。
1〈Low Down〉 Thad Jones/Mel Lewis Orchestra
2〈Blue Genes〉 The Three Sounds featuring Gene Harris
3〈Something Happens To Me〉 Shirley Horn
4〈Happiness Is Now〉 Freddie Hubbard
5〈Fuzz〉 Dennis Coffe
6〈How Can I Tell You〉 Charles Lloyd
7〈How About You?〉 Bill Evans
8〈Luny Tune〉 Larry Young
9〈Aguas de Marco〉 Stan Getz/Joao Gilberto
10〈Our Delight〉Tommy Flanagan & Jaki Byard
11〈Fascinating Rhythm〉 Sarah Vaughan
12〈Woody'n You〉 Scott LaFaro with Don Friedman & Pete La Roca
13〈The End of A Love Affair〉 Wes Montgomery
(Recordings from the Carroll DeCamp archives)未発表録音
14〈Peace〉 Stan Getz Quarte
2000年春に出版された【Jazzimprov Magazine】に掲載されたバディへのインタヴュー記事で、モン
ゴメリ兄弟は以前、インディアナポリスでピアニストのキャロル・デキャンプの自宅で共にジャム・
セッションをしていましたね。覚えていますか?と聞かれ「ああ、キャロル・デキャンプの事は良く
覚えているよ。確か何回かセッションをしたことがあったし、彼がこちらに来た事もあった。」と
答えている事から、録音していたことがうかがい知れる。
のちに、キャロルは、ピアニストであるが個人的にギターが好きであったという手記もあり、事実
1960年代半ばから1970年代半ばにかけて、ヘンリー・マンシーニのオーケストラでギターを5年間、
ピアノを5年間演奏している。
ウェスのギターに興味を持ち、プライベート録音していたことは、きわめて当然のように思う。
ご存知かと思うが、甥にあたるロイス・キャンベルを2年間住まわせ音楽を教えたことで、ロイスも
ウェス派と思わせる世界的に有名なジャズ・ギタリストになっている。
ウェスが〈The End of A Love Affair〉を最初にレコーディングしたのが59年のリヴァーサイド録
音《The Wes Montgomery Trio/A Dynamic New Sound》ですが、おそらくその2-3年前あたりには、
レパートリーとして演奏されていたことになる。、
その演奏は聴いてのとおり、アート・ブレイキーとジャズ・メツセンジャーズの演奏スタイルと酷
似しており、ホレス・シルバーのアレンジであることはほぼ間違いない・・つまりメロディもそう
だし、ラテンビートと4ビートを組み合わせるリズムとか・・まぁ聴き比べて見てください。
The End of a Love Affair (feat. Donald Byrd & Horace Silver)
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