王座不動盤《フル・ハウス》
雑誌名 : Swing Journal
出版社 : スウィング・ジャーナル社
出版年月: 5/2000
ウェスの素晴らしい写真を効果的に使った今月号のSJ誌、笑顔がいいですね。
それにともない、特集「21世紀に残したいジャズBest & Best100 ギター名盤篇」は成田正氏を
はじめ12人のお歴々が各自20枚のベスト・レコードを選出し、トップには20点の評価点を与え、
100選までを集計し発表したものである。
結果、その10傑内にウェスのレコードが4枚も掲げられていた。
当然と言えば当然、火を見るより明らかな批評家投票であった。
勿論、第1位に輝いたのはリヴァーサイド盤《フル・ハウス》であり、不動の座から他の軟弱ギ
タリストには(いや失礼)オクターヴの凄さに近寄りがたい存在となった。
ウェスといえば、生前ダウンビート誌で国際批評家投票や読者人気投票でも何回かポール・ウイ
ナーに輝いているが、このSJ誌でもギター部門の読者人気投票で確か1961年から連続9年間1
位だったと記憶する。
もうひとつの記事は、ジャズ・ジャイアンツ名盤の宝庫・これがヴァーヴ名曲名演ベスト10だ!!
として、こちらは9人のお歴々が同じくトップには20点の評価点を与え、30傑まで選出したもの
で、その8位に《スモーキン・アット・サ゛・ハーフ・ノート》より〈ノー・ブルーズ〉が選出
されたというもの。
今回の特集も、どうせなら読者も交えて公平にやってもらいたい気持ちもあったが、好きも嫌い
も誰もが認めざるを得ないウェスの功績はやはり永久に不滅なんですね。
それはともかくSJ誌さん、ウェスをカヴァーに使うことで前回(1996年8月号)同様、売上増が
見込まれるれると思いますが、掲載して欲しいカヴァー・アーチストの人気投票なんて如何なも
んでしょう。
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