《モンゴメリ・ブラザーズ・イン・カナダ》の続き
"モンゴメリ・ブラザーズ" は本アルバム その後、兄弟達は初めてのNY周辺で仕事を
が証明していると思うが、文句なしに素晴ら して、2作目にあたる《グルーブ・ヤード》
しいバンドであった。 がリヴァーサイドでプロデュースされた。
が、しかしそれだけで成功するという保証は 3作目にあたる本アルバムはライヴものであ
なかった。しかもいくら話しの解るジャズ通 るが、私は常々このライヴ感に不信を抱いて
のファンや多くのミュージシャンが応援して いた。
くれても、彼等の活動は1年以上も( 訳注: というのはどの曲のエンディングにもみられ
と、キープニュースは言っているが実際には るオーディエンスの異常なまでに大きすぎる
60年の2月に結成し62年の春まで活動したの リアクションである。
だから、約2年間ということになるが) 続け モンクに確認したところ、「幾分少なめの観
られなかった。 客の前で、ヴァンクーヴァーの "セラー" と
結成時、モンクとバディはファンタジと契約 いうクラブで録音したんだ。」と答えた。
を結んだが、ウェスが事実上のメイン・アト 彼の記憶によると付け加えた拍手はカル・ジ
ラクションだったのでリヴァーサイド側が両 ェイダのモンテレィにおける《コンサート・
レーベルのレコーディング準備をしても全く バイ・ザ・シー /Fantasy 3341》の拍手を被
意外なことではなかった。 せた、ということである。
ファンタジの古いレコーディング・データは
本アルバムのようにいつも正確に残されてお オリン・キープニュース
らず、ライナー・ノーツにも記載されなかっ =《グルーヴ・ブラザーズ/Milestone M-470
た。 51》=参考
ファンタジの最初のレコーディングも、主に
モンクからいくつかの記憶を辿ってみたが、
1960年の秋、サンフランシスコの何処かのス
タジオとしか思い出せないそうである。
《グルーヴ・ブラザーズ/Milestone M-47051》の2枚組再発アルバムでは、この拍手をカットして
いるので是非とも聴き比べてみてください。私としてはまだ不自然なところ、いえカル・ジェイダ
のものと比べてみてのことなんです。
アルバム名 : Groove Brothers / Wes Montgomery
アルバム番号: Milestone M-47051
リリース国 : U.S.A.
リリース年月: 12/1979
メディア : LP
戻る
|