アルバム名　: Pretty Blue/Wes Montgomery
アルバム番号: Milestone M-47030
リリース国　: U.S.A.
リリース年月: 1975
メディア　　: LP

Wes Montgomery(g) With orchestra arr. & cond. by Jimmy Jones:
Gloria Agostini(hp) Gene Orloff, Harry Lookofsky, David Nadien, Winston Collymore,  Mac 
Ceppos, Arnold Eidus, Leo Kruczek, Raoul Poliakin, Isadore Zir(vln) Alfred Brown,  Burt 
Fisch(vla) Charles McCracken, George Ricci(cel) Hank Jones(cele) Kenny Burrell(g)  Milt 
Hinton(b) Osie Johnson(dr) 
                                                Plaza Sound Studios, N.Y.C.; Apr.18,1963
          God Bless The Child (take 2)           [3:16]                

Wes Montgomery(g) With orchestra arr. & cond. by Jimmy Jones: 
Phil Bodner(wowi) Margaret Rose(hp) Gene Orloff, Harry Lookofsky, David Nadien, Winston 
Collymore, Mac Ceppos, Sam Rand, Sylvan Shulman, Paul Winter, Isadore Zir(vln) Ralph He-
rsh, Burt Fisch(vla) Lucien Schmit, Kermit Moore(cel) Dick Hyman(p) Kenny Burrell(g) Mi-
lt Hinton(b) Osie Johnson(dr)
                                                Plaza Sound Studios, N.Y.C.; Apr.19,1963
          Tune-Up (take 4)                       [4:44]               




アルバム名　: Fusion!/Wes Montgomery With Strings
アルバム番号: Riverside OJCCD-368-2
リリース国　: U.S.A.
リリース年月: 2/1989
メディア　　: CD

Wes Montgomery(g) With orchestra arr. & cond. by Jimmy Jones:
Gloria Agostini(hp) Gene Orloff, Harry Lookofsky, David Nadien, Winston Collymore, Mac 
Ceppos, Arnold Eidus, Leo Kruczek, Raoul Poliakin, Isadore Zir(vln) Alfred Brown, Burt 
Fisch(vla) Charles McCracken, George Ricci(cel) Dick Hyman(p) Kenny Burrell(g) Milt Hin-
ton(b) Osie Johnson(dr) 
                                                Plaza Sound Studios, N.Y.C.; Apr.18,1963
          Pretty Blue (take 1)                   [2:54]            
 


　別テイクが発表されたアルバム２枚を同じ頁で紹介してしまうが、キープニュースがいう金をか
けた、つまり贅沢なミュージシャンを集めた割には内部より不満の出来と囁かれた。
具体的には、リリースできなくするという陰謀説までが流れたということなんですが、これはこれ
までに築いたウェスの功績をなくすものだということからであり、抽象的なデマであることがわか
った。
　一流のプレイヤーが、ウィズ・ストリングスのアルバムを出せば大物の証だと言われているが、
変なデマが流れたことに対してキープニュースは、リヴァーサイドの経営不振にたいして何とかい
い商品を出して盛り返しを狙ったというのだが、私見で述べるなら周りにはこの事態にという逆の
考えがあったのではないかと思う。



　「このアルバムはウェスがポップ・マーケットに入り込むことを失敗させたと思う。その理由は
リヴァーサイドがセールスのやり方が下手で、かつプロモーション努力が極めて弱いということを
差し引いても、その経営自体が終端に近いという事情からなんだ。」
このコメントは≪プリティ・ブルー≫のライナー・ノーツで、Ｊ・Ｒ・テイラーが記したもので、
確かにリヴァーサイドの倒産前の経営を如実に表したもので、ウェスのギターだけが空しく余韻を
残しているようだ。
またダウン・ビート誌では、「選曲はまあまあ納得のできるものだが、単にムード音楽といえるも
のだ。ギター・ファンにとってはそうじゃないかも知れないが、ジャズ・ファンにとっては不十分
な内容であり、繰り返し聴こうとは思わない。
魅力あるバックグラウンド・ミュージックなのでレコードは売れたが、野心的な試みというものは
全く感じられない。
モンゴメリやジョーンズ、そしてプロデューサであるキープニュースはもう少し高い視点でアルバ
ム創りをして欲しい。」と２つ星半の評価であった。

　確かにリヴァーサイドの経営の苦しみがこのあたりから感じられてきたということと、このアル
バムに賭けられた期待とその反発側のそれぞれの思惑がよみとれたと思う。
しかし、その後のウェスの運命を大きく変える踏み台になったのも事実である。