Billy & Wes/Billy Taylor & Wes Montgomery/NORMA NOCD5645
アルバム名 : Billy & Wes/Billy Taylor & Wes Montgomery
アルバム番号: The Navy Swings⇒NORMA NOCD5645
リリース国 : JAPAN
リリース年月: 12/1997
メディア  : CD


Billy Taylor(p) *add: Joe Williams(vo) Wes Montgomery(g) Ben Tucker(b) Grady Tate(dr)
                                          B'Cast, "The Navy Swings", N.Y.C.; Spring.1964
          There Will Never Be Another You       [3:03]    program 49GH
          A Beautiful Thing *                   [2:44]            −
          The More I See You                    [2:05]            − 
          More Than Likely *                    [1:39]            − 
          A Grand Night For Swing'in            [2:21]    program 50GH
          Have A Good Time *                    [2:18]            − 
          Afterthoughts (A Bientot)             [2:47]            −   
          Until I' Met You *                    [2:34]            − 
          Capricious                            [1:59]    program 51GH 
     I Won't Cry Anymore *                 [3:26]            −  
          Body And Soul                         [2:16]            − 
          S'posin' *                            [2:08]            − 
          Paraphrase                            [1:53]    program 52GH
          All My Life *                         [3:10]            − 
          Alone Together *                      [1:38]            − 

VGMレコードより1年遅れで《ネイヴィ・スウィング》の4放送分全曲がノーマという日本のレ ーベルよりリリースされた。 正直、日本の熱烈なウェス・ファンにやっと全てを聴いていただけるという気持ちで一杯だ。 当然ながら、プロデュースされた岩間氏に早速コンタクトした。 「《ビリィ/ウェス》のレコーディングに関して64年録音と記載したのは、貴方(ウェス)のディスコ グラフィを参考にしているものと思われます。(ライナー・ノーツ担当の大村氏のことだと思う) ただVGMレコードによると63年となっていますが、メンバー等から推測して63〜65年という見当は つきますができる限り正確なデータということで、かなりの時間を費やして調査しました。 そのことで随分リリースが遅れてしまいましたが、まずビリィにコンタクトすることが難解でした。 彼は親切にも他のメンバーにも問い合わせてくれたのですが、結局のところ判らなかったようです。 ミュージシャンは意外とレコーディングについて覚えていない場合が多いようですね。 そこでこの番組について調べてみると、4週間ごとにゲストが交代していることが分かってきたので すが、インスト・グループにヴォーカリストが加わり数曲歌うという構成で、ジョージ・シアリング 、エロル・ガーナなども出演していたようです。  LP/CD 化されているものがないかと探したら、J・ソマーズ(program 29GH〜32GH)のCDがありま した。これには63年録音と記載されていますが、ライナー・ノーツから察して信憑性が高いと判断、 ここでのボサノヴァ・タッチは翌年リリースの《ブラジリアン・サウンド/64年録音、月日は不明》 につながっていくことがライナーの記述から明らかですから、この時期が63年の秋から冬 (収録/放 送) と考えるのが妥当ではないでしょうか。 これはソマーズの人気、当時のワーナーでの扱い、LPのリリース状況にポップスの動向、ボサノヴ ァの台頭なども加味してのことです。 そうすると《ビリィ/ウェス》は64年の春から夏に放送されたことになります。」とたいへん貴重な 情報をいただきました。 ここで《ネイヴィ・スウィング》のオン・エアについて調べてみた。
   プログラム   オン・エア
 program 49GH  1965/6/8
 program 50GH  unknown
 program 51GH  1965/7/4
 program 52GH  1965/8/29

 このデータは手書きによるセンター・ラベルに書き込まれていたものだが、地域性がたかいため全 てではないと思われる。 岩間氏との推測を交えるなら、ある期間繰り返し放送されたのではないかとも考えられるが、今のと ころここまでが精一杯の調査である。  もうひとつ面白い記事がある。 1992年、JazzLife誌8月号の記事にはキング・レコードが "プロジェクトG7" として7人のギタリ ストを集め《トリビュート・トゥ・ウェス・モンゴメリ》をレコーディングしたということで、 "ウ ェス・モンゴメリを語る" としてそれぞれにインタヴューをおこなっている。 そのひとりジャック・ウィルキンスは、「私はウェス・モンゴメリを観たよ。確か64年 "ハーフ・ノ ート" でビリィのピアノと一緒に演っているところを。」と答えていることから、決定づけられるも のではないがこの段階で、1964年春録音と明記しておく。