Wes Montgomery(g) Hans Koller(as) Johnny Griffin, Ronnie Scotts(ts) Ronnie Ross(bars)
Martial Solal(p) Michl Gaudry(b) Ronnie Stephenson(dr)
NDR (Norddeutscher Rundfunk)TV Cast, Hamburg, W.Germany; Apr. 28,1965
Blue Grass [7:33] JazzShots 2869089
Last Of The Wine [8:19] −
omit: Hans Koller(as) Ronnie Scotts(ts) Ronnie Ross(bars)
Blue Monk [6:47] JazzShots 2869089
Wes Montgomery(g) with The Hollywood Palace Orchestra and The Tijuana Brass:
B'Cast ABC-TV,"The Hollywood Palace TV Show", L.A.; Dec.12,1967
Windy [2:15] JazzShots 2869089
1965年、ウェス欧州ツアーの日程でほぼ分かっているのは、3月20日イタリアでのサン・レモ
・ジャズ・フェスティヴァルへの出演を皮切りに、5月7日イギリスABC-TV番組 "テンポ" 出
演までの約1ヵ月半であるが、このうち三度にわたり28日間滞在したのがイギリス、ついで当
時まだ分裂状態の西ドイツに6日間滞在しているのが最も長いとされる。
イギリスについては、そのほとんどがロニー・スコットがオーナー兼プレイアーとして名高い
"Ronnie Scott's Club"への出演というのは、デイスコグラフィを見れば分かる事である。
しかし、記録として残っているドイツでは北ドイツ放送局(NDR:Norddeutscher Rundfunk)での
録画録音ばかりである。
今回、発掘された映像はこの北ドイツ放送局でのTV収録の場面であるが、2日後の4月30日に
ラジオ番組用として同じメンバーでスタジオ収録された音源が、6月20日にオン・エアされて
おり、4月25日から27日の行動は恐らくどこかのライヴ・ハウスに出演していたと思う。
1992年《Wes Montgomery Live In Europe/Philology W97-2》がイタリアのフイロロジィより
CDリリースされているが、もしかしてこの期間に該当するのか。
そこでこのドイツツアーの話を持ちかけたロニー・スコット本人に聞き出そうと手紙を書いた
が全く覚えていないとの返事があった。
発掘された映像は、今では考えられないほど自由奔放に演っているように見える。
ディレクターらしき人物が見えないし、といってもダラダラしているわけではなく曲によって
誰かが指揮っている程度である。
リハーサルは長時間に及んだのであろうか、それにしてもウェスは煙草を終始煙っているし、
スタッフが角のほうにしゃがんでいたり、出番でないミュージシャンは眠いのか座ったままふ
さぎこんだりしている珍しい映像である。
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曰くつき〈Windy〉の映像がこのDVDに収録されていたことが、決して喜ばしいとは言えない。
とにもかくにも画質が悪く、商品として扱われたこと自体疑問を感じるからである。
この映像の一場面でもあるA&Mの《ア・デイ・イン・ザ・ライフ》の拡大パネルを背景にウ
ェスが椅子に座って弾いている鮮明な写真は・・70年代??・・に見ているがこの時はこの場面
の事情が分からなかった。
その後、ダビングが繰り返されたモノクロのプライベート・テープはマニア間で流通していた
が、昨今流行の動画コンテンツ共有サイトに投稿された映像は鮮明かつカラーであったことに
驚いた。
この正体は、バラエティー番組のジェリー・ルイス・ショーが打ち切られたあと、ABC-TVが
1964年1月4日から1970年2月7日に掛けて毎週ホストを代えてハリウッド・パレスでのテレ
ビ・ライヴ・ショーとして収録した中から、1967年12月12日放送され、ホストにハーブ・アル
パートを仕立てメインゲストにバート・バカラックを迎え、ウェス・モンゴメリの他、バハ・
マリンバ・バンド、ボイス&ハート、セルジオ・メンデスとブラジル'66、ライザ・ミネリらが
出演した映像の一部である。
本DVDのデータには1967年7月放送と有るが12月12日としたのはアメリカの "Live Scores" とい
うサイトのバート・バカラツクのTV収録情報から得たものである。
このサイト情報によると【The Hollywood Palace, Episode #134】とクレジットされた出演者は
ティファナ・ブラスのリーダとして、またA&Mレコードの創始者の一人でもあるハーブ・アル
パートをホストとし、ゲスト・スターとして60年代から70年代にかけてアメリカの音楽業界を担
ったひとりバート・バカラック(映画『明日に向って撃て! 』ではアカデミー主題歌賞を受賞し
た〈雨に濡れても〉は特に印象深い)をメインに、ティファナ・ブラスのマリンバ奏者、ジュリ
アス・ウェクター率いるバハ・マリンバ・バンド、モンキーズの数々の名曲を手がけたボイス&
ハート、ボサノヴァ界のスーパー・スターセルジオメンデス率いるセルジオ・メンデス&ブラジ
ル66、女優/シンガー/ダンサーとして育て上げたジュディ・ガーランドの愛娘ライザ・ミネリ、
そして最後に言わずと知れたウェス・モンゴメリらが迎えられた。
TV収録52分間のうちウェスの映像は全部で3場面あり、最初に観られたのがこの〈Windy〉でバ
ックのオーケストラ(ハーブ・アルパート・バンドのティファナ・ブラス、それに専属らしきハ
リウッド・パレス・オーケストラ)を前録りしたものにウェスが合わせてプレイしている、いわ
ゆるカラオケの場面です。
本DVDには見られないあとの場面はバカラックの曲をメドレー演奏する場面で30秒ほどの〈Wives
and Lovers〉の映像ですが、これも同様にカラオケです。そしてライザ・ミネリがウェスの肩
に手を掛けて〈Trains and Boats and Planes〉を歌うシーン、これも30秒足らずですがウェス
は弾いている格好だけで実際には音は出していないようです。
映像的にはこのトゥー・ショットが最高なんですが、ディスコグラフィ的には加えないこととし
ました。
実際の番組ではコマーシャル部分も含んで下記のように進行しています。
The Hollywood Palace, Episode #134:
Opening credits
・Commercials: (1) Pruf spray starch; (2) Ultra-Brite toothpaste ad with couple flir-
ting on airplane. (jingle: "Ultra-Brite gives your mouth...sex appeal").
・Herb Alpert and the Tijuana Brass - "With A Little Help from My Friends" (instrume-
ntal)
・Herb Alpert (host) talks about his band, the Tijuana Brass, and their record compa-
ny, A&M records. (All guests on this show are record with A&M Records.)
・Liza Minnelli - "Happy Time" and "Mammy"
・Herb Alpert congratulates Liza on her recent marriage to Peter Allen.
Commercial: Pepto-Bismol tablets
・Herb Albert introduces the Baja Marimba Band, who perform an instrumental song.
・Baja Marimba Band - 2nd song: "Fiddler on the Roof" theme
・Wes Montgomery (jazz guitarist) - "Windy" (instrumental)
Commercial: Gulf gasoline service stations (promising fast service)
・Herb asks Sergio Mendez how he got his start.
・Sergio Mendez and Brasil '66 (with female singers) - "Going Out of My Head" ABC
station ID break
Commercial: Pall-Mall cigarettes ("extra-long at both ends")
・Herb introduces Burt Bacharach
・Burt Bacharach sings "What the World Needs Now," "What's New, Pussycat?" and
"Alfie"
Medley of Bacharach songs:
(1) Sergio Mendes and Brazil '66 - "The Look of Love"
(2) Wes Montgomery - "Wives and Lovers"
(3) Liza Minnelli - "I Say A Little Prayer for You"
(4) Baja Marimba Band - "Walk on By"
(5) Liza Minnelli and Wes Montgomery - "Trains And Boats And Planes"
(6) Herb Alpert - "Casino Royale" (with Bacharach playing piano)
Commercials: (1) Fleischmann's Margarine; (2) Royal Shake-A-Puddin' dessert mix.
・Boyce and Hart - medley ("I Wanna Be Free" and "Last Train To Clarksville")
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