Wes Montgomery(g) Johnny Griffin(ts) Harold Mabern(p) Arthur Harper(b) Jimmy Lovelace(dr)
Live at "Champs-Elysees Theater", Paris; Mar.27,1965
Full House [10:38]
Blue 'N 'Boogie [11:45]
West Coast Blues [1:20]
前述に紹介したコンサートの模様を見ていただいておわかりのことと思うが、東宝芸音より未発
となっていた〈フル・ハウス〉〈ブルーン・ブギ〉〈ウエスト・コースト・ブルーズ〉の3曲がフ
ランス・コンサートというレーベル名でリリースされた。
たいへん複雑なリリースとなっているが、フランスにあるWOTREミュージックという会社が、ESOL-
DUN−INA (Institut National de I' Audiovisuel) より権利を購入したようだ。
このINAというのは直訳すると "フランス国営音声・画像協会" となり、先のORTFとはどの
ような関係があるのかよく解からないが、グリフィン・クウォーテットのものを除けばウェスの総
てが楽しめることになった。
【ショート記事】
ウェスの訪仏に関してのマスコミの受け入れ方は様々で、殆どは賞賛するものではあるが批判的
なことをアラン・モーガンがライナー・ノーツで紹介している。
「例えばある評論家は『ウェスは自分の築いた独特な奏法により、並ならぬ名声を生み出した』と
、いいながらにも『洒落た音楽にはかなわない』と時代錯誤な非難をした。」
この半端な評論家の名前はわかりませんが、実際批判されたのはジミー・ラヴレイスでメロディ・
マーカー誌の記事【ウェス・モンゴメリ、パリを震撼させる】のくだりで次のように書かれてあっ
た。
「ウェスは無限ともいえる創造力と卓越したスゥイングの力量をみせつけたので、ジミー・ラヴレ
イスのドラムスが精彩さを欠いてみえたほどだった。事実ラヴレイスは観客席のあちらこちらから
野次をとばされていた。」
ということから、これが原因とは思えないがモンゴメリ・クウォーテットはこの後3月一杯で現地
解散している。
【ショート記事】
当日、パリのシャンゼリゼ劇場ではウェス・モンゴメリのリヴァーサイド・アルバム《ボス・ギ
ター》に対し、1965年度グランプリ・ディスク、"ACADEMIC CHARLES CROS" なる (よく解からない
ですね )賞が授けられた。
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