続5アザーズのL5 (Part 2: L5 play with "Montgomery Brothers and 5 others")
この頁を見る前に5アザーズのL5を読んで欲しいのですが、《5アザーズ》で使用したL5と
《ムーヴィン・アロン》で使用したL5が同一であるとされる証拠があった。
写真左下はエイドリアン・イングラム著の【ウェス・モンゴメリ】であり、ダンカン・シュイエッ
トが撮った写真が使われている。
この写真でウェスの右手部分を写真右下に拡大してみた。親指以外はギターを支えたり弦との間隔
を一定に保つための支点にもなっているのだが、その部分の塗装が剥げ落ち恐らく木肌が見えてい
るのである。
一説によると、その摩擦に耐え兼ねてボディに穴があいたギターがあったとも書かれてあったが、
窪むまでの磨耗はあってもそこまではちょっと信じがたいことである。

次に写真左下は1997年10月リリースのCD《バンピン/Verve 314 539 062-2》のジャケットであ
り、〈ジャスト・ウォーキン〉の別テイクなど挿入した、ヴァーヴとして久々の買い物であった。
写真右下はそのブック・レットのライナー・ノーツに紹介された、《ムーヴィン・アロン》でのレ
コーディング風景を撮った写真で、上記写真同様少し大きく拡大してみた。
右手にあたるボデイに注目して欲しいが、塗装の剥げ具合が全く同じである。ストラップの感じも
前に説明したとおりのものである。

この段階でコルトレーンとの共演で使用したL5と《ジョージ・シアリング・アンド・モンゴメ
リ・ブラザーズ》で使用したL5は同一(裏ジャケで確認できる)ながら、《ムーヴィン・アロン》
で使用したL5をフロント・ピック・アップだけの取替えでこれも同一のL5と推測はできるが、
コルトレーンとの共演の写真は角度的に指の磨耗痕が確認できない。
ただひとついえるのは、コルトレーンとの共演で使用したL5が仮にもともとフロント、リァとも
ピック・アップが【P90】として全く別のL5としたならば、わざわざ使わないリァを【アルニ
コV】に換える必要もない訳だ。
という理由から《5アザーズ》から《ジョージ・シアリング・アンド・モンゴメリ・ブラザーズ》
に至るまで、同じL5CESを愛用したことになる。
まぁ、リヴァーサイドでデビューしたといっても決して生活に余裕があった訳でわなく、そう簡単
に高価なL5を次から次へと買い換えたとは思えないのである。
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