世界文化遺産の街、アーグラー
旅立ちから154日目。
昨日の午前7時頃、世界文化遺産のタージマハルがある街、アーグラーに到着した。
バラナシから、寝台列車での移動だったが、7時間ほども眠ることが出来たし、さほど苦もなく、過ごすことが出来ました。
宿は、『シャンティ・ロッジ』と言う、ゲストハウスで、ここの屋上からのタージマハルは、絶景です。
インド入国以来、全く絵を描いていないので、屋上からのタージマハルを描こうと太陽が照りつける中、コツコツとペンを走らせるが、もう暑、暑でやってられません。
屋上には、太陽の光を遮る物は何もなく、おかげで腕と首筋がヒリヒリ、ジリジリです。
朝から描き始めて、2時頃には、もうやってられなくなり、未完成でペンを置いたが、もう描く気なんかない。昨日一日、観光して、今日は絵を描いてと、これでアーグラー任務終了って感じなんで、明日デリーへ行こうかと思っています。
これからアイスクリーム食べて、アーグラー・フォート駅まで行って、切符買いに行こうと思っています。
ゲストハウスの屋上から見た、タージマハル
ネット屋を出て、リキシャーかオートリキシャーで、アーグラー・フォート駅まで行こうと、何人かのインド人と値段交渉をするが、折り合わず、歩いていると、雨が強く降ってきたので、チャイ屋へ入り、チャイを飲んでいたら、雨は上がり、僕は、リキシャーに乗って、アーグラー・フォート駅まで。
アイスクリームを食べながら、気持ち良くリキシャーに乗っていると、またまた強い雨。
リキシャーには、一応屋根があるが(ビニール製)雨に濡れないのは上半身だけで、
僕のズボンは、もうビショビショでございます。暑いよりかは、僕としては快適ですが。
そんな中、赤茶色の城塞、アーグラー・フォートの道沿いを走り、駅へ。
びしょぬれの僕は、予約センターへ行ったが、アーグラー・フォート駅から、ニュー・デリー行きの列車はなく。アーグラー・カント駅へ行きなさいと言われた。
係員に当日でも乗れると言われたが、やはり旅行者。不安なので、
しかたなくリキシャーをかっとばし、カント駅へ行くつもりだったが、
再び大雨。そして、リキシャー兄ちゃんが、「俺の知っている旅行会社へ行こう、そこの方が近いし。」なんてことをシツコク言ってきます。
この大雨の中、申し訳ない。なんて気持ちを僕には、まったくなく、「ウルサイ、そんなら金は払わなよ。」と言うと、すんなり態度を改めます。
扱いやすいヤツだ。
道路の両側は、生ゴミや燃えないゴミが蓄積されていて、水が流れなくて、すでに大きな水溜まりとなっている。そんな道路を車が走ると、誰かに、その汚い水が掛かったりと大迷惑です。
上段 左:タージマハル 右:タージマハルの入口
下段 左:ベビータージ 右:タージマハルの彫刻
やっとカント駅に着き、僕は明日のニュー・デリー行きの切符を購入。
121ルピーでした。駅から出ると、雨は上がり、空には青空と白い雲が広がっている。
風も心地よく、リキシャーに乗って、道沿いの売店やインド人や牛を眺めていた。
途中、焼きトウモロコシを買い、それを食べながら、タージマハル近くまで来た。
さすが世界の名建築、タージマハルだけあって、世界各国からの旅行者がやってきますが、インド人の観光客もかなり多く、昼頃には、入場口はインド人がつくる長蛇の列。
入場料は、外国人が750ルピーで、インド人が20ルピーときたもんだから、この金額設定には、怒り出す旅行者も多く、貧乏旅行者は入場をためらってしまう。
昨日、初めてタージマハルを見に行ったが、それはそれは、巨大な総大理石の建造物で、これが一人の人間のために造られた、お墓なのだから、ビックリします。
ほんと、王妃のことが、好きで、好きで、たまらなかったのでしょうね。
国のことなんか、どうでも良いくらい。
そんな国費を投げうって造られた、タージマハルの壁面には、緻密に計算された、装飾が、とても美しく見応えがありすぎた。
愛の形が、後世に残り、世界文化遺産になって、本人に伝えられないのが残念なのか?
ちょうど、雨上がりだったため、大理石の床は、水に濡れている所もあって、熱くもなく、素足で歩くのにちょうど良かった。
タージマハルの後、リキシャーに乗って、ベビータージと呼ばれている所へも行きましたが、個人的には、規模が小さくて、いたるところに装飾や模様が施されている、ベビータージの方が、良く見えて、人が少ない分、気に入っている。
それにしても、タージマハルといい、ベビータージといい、すごい高い技術を持って、造られていることに驚くし、かかった費用なんてことを考えてしまうと、俺には想像もつかない額になるのだろう。
タージマハル
リキシャーを降りた僕は、ゲストハウスの屋上へ行き、タバコを吸いながら、他の日本人旅行者と、アーグラーって、やることないよね。
なんて言ったり、デリーから来た旅行者からは、デリーっておっかないですよー、と聞いたりしながら、タージマハルを眺めていた。
今日の日記は、ここらへんで終わりです。
アーグラーは、もっともっと見所が多いところですが、やっぱり今は、早くチベット文化圏に行きたくて、ウズウズしている。
これから夕食を食べに行きますが、アーグラーのレストラン(食堂)まずい。
近所のサモサが一番うまいかも。
インドを旅してきて、もう1ヶ月ですが、ウワサほどインド人はウザクない。
まぁ、それなりに楽しめてます。暑ささえなければ、もっといいのに。
デリーで再会。
朝7時に起きて、8時には、チェック・アウトをして、オートリキシャーに乗って、アーグラー・カント駅へと向かった。
結局、アーグラーは、タージマハル、ベビータージ、アーグラー城を見ただけだった。
街角で人の写真もほとんど撮らずに、建物ばっかりだったような。
人よりも建築物に、心が動いた街だった。
駅に着いて、係員にプラットホーム番号を聞いて、そこまで歩き、ベンチに座って、バナナを2本食べた。
これが、今日の朝食だ。
デリーへ向かう列車は、20分遅れでやって来て、席に着いた僕は、CDウォークマンで音楽を聴きながら、景色を眺めていた。一面に畑が広がり、所々に大きな木が立っている。
そんな木陰で、何も考えずに、ボケッとしてみたいなんて思ったが、列車に乗ってもボケッとしているので、わざわざ木陰へ行く必要もないな。
列車は、ニューデリーまで、あと少しというところで、終点だった。
僕は、この列車で、ニューデリーまで行けると思っていたのに、乗り換えとは、面倒くさい。
って!ほんまに面倒くさかった。
とりあえず、乗り換えの列車を人に聞こうと、二人組の男性に聞くが、英語で喋っているのは理解できたが、話しが長すぎて、何を言っているのか、俺の英語力じゃ、理解出来ませんでした。
「ニューデリーへ行きたい。乗り換えはどこ?」と聞いただけなのに?ワケワカランかった。
もっとシンプルに答えてほしい。
他の人に聞き、やっと、乗り換えの場所が分かり、ローカル線に乗って、ニューデリーへ。
車窓から、フマユーン廟が見えた時には、デリーへ着たなと感じた。
メインバザールの通り
そして、やっとニューデリーに着いたが、なんとアーグラーから、ここまで6時間もかかってしまいました。ガイドブックには、3時間ほどと書いていたが、僕は倍の時間を費やしてしまった。
デリーは首都だけあって、高層建築が建ち並んでいます。
インドに来て、初めて見ました。こんな大きい建物。
それから、デリーには、美術館や博物館もあり、是非行ってみたいと思っている。
デリーは、おっかないと聞いていたので、気合いを入れて、駅を出た。
駅前の大通りには、タクシーやら、人間やら、ゴチャゴチャしていて、刺激を受けるどころか、少し立ちくらみがした。
「さぁ、行くぜ!」と、メイン・バザールへ向かうが、数人の客引きが、ゲストハウスを紹介するくらいで、肩すかしをくらったって感じだった。
宿は、色々と見てまわることもせず、テキトーに入った、『スターパレスDX』に決まった。
デリーでは、宿代には、ちょっと奮発しようと思っていたので、300Rsの部屋なら、申し分ない。
でも200Rsの部屋が空き次第、そっちに移るつもりです。
メインバザールは、その名の通り、所狭しと商店や食堂、安宿などが、立ち並ぶ通りで、僕のようなバックパッカーが集まっているが、カトマンドゥのタメルのような、ツーリストエリアって感じは、全くしない。
早速、ネット屋へ行き、メールをチェックしてみると、なんとwatta君から、メールが着ていた。
watta君は、チベットでヒマラヤ越えを共にし、カトマンドゥでもインドビザを一緒に取りに行ったり、デッカイ、ステーキを食べたりした、旅の仲間です。
『ナブランGH』に居ると書いてあったので、訪ねてみることにした。
ちょうど居たので、僕らのカトマンドゥ以来、約2ヶ月半ぶりの再開。
メインバザール周辺にて
watta君に、今日は、まだバナナ2本しか食べていないことを言うと、「マックに行く?」と言われて、早速、メインバザールからオートリキシャーに乗って、マクドへGo!
で、そこで食べたのが、チキン・マハラジャ・マックセットでございます。
値段は、99ルピーと高額なだけあって、客層も裕福な人達が多い。
店内のテレビには、クリケットの試合が放送されている。
ハンバーガーの味は、まぁまぁかな?決して、日本人好みでは、ないと思う。
マクドを出た後、僕達は、コンノートプレイス周辺を歩き、DVD屋では、インド映画好きのwatta君、お勧めの「KAL HO NAA HO」と言うタイトルのDVDを買ったり、地下街に入ったりと、近代的なインドを歩いた。
もうじき、地下鉄も開通するらしく、ますます近代的になる、デリーである。
そして再び、メインバザールに戻ってきて、ネットをしていると、バラナシ最終日に出会った、女子大生のshokoさんと偶然の再会。
俺が、バラナシを出る直前に、ガート近くのチャイ屋で、一緒にチャイを飲み、少し話しをしただけだったが、俺のことを覚えてくれていた。
バラナシの次の行き先が、アーグラーだったので、会えるかもと思っていたが、アーグラーで会えなかったので、もう会えないと思っていただけに、嬉しい再会だった。
そんな再会ばかりのデリーで、僕達3人は、ナブランGHの2階にある、韓国料理屋で、ビールを飲みながら、インドの旅話をしたり、watta君のノートPCで、インド映画を見たりしながら、久しぶりに楽しいお酒を飲むことが出来ました。
雨が降り、川のようになったメインバザールの通り
デリー2日目。旅立ちから156日目。
今日のデリーは朝から、雨、雨、雨でございます。
メインバザールの通りは、いつしか川のようになってしまい、人々は、足早にリキシャーに乗ったり、ズボンの裾を上げて、ずぶ濡れになりながら歩いたりしています。
今日はそんな天気なので、どこにも行く気がおきません。